【ホンシェルジュ】 純文学出身ながら、社会派推理小説で一躍人気作家となった松本清張。それ以外にも、歴史小説や古代史ミステリー、近現代のノンフィクションなど様々なジャンルで多数の著書を残しました。今回は松本清張のおすすめ本ランキングベスト11を紹介します。 松本清張のオススメ作品を紹介. (ネタばれあります。ご注意ください。) 同じく短編集『死の枝』からの1編。 5歳のときに両親を惨殺された少女が、 やがて大人になり、結婚し、旦那の実家に帰る。 ここで会うある人物が、もしかしたら、 両親を殺した犯人かもしれない、と予感しつつ、 短編は終わる。 単行本 ¥3,630 ¥3,630. 直筆原稿で見る-『点と線』のダイナミズム開催期間2020年9月11日(金) ~ 2021年1月11日(月・祝)会場松本清張記念館 地階 企画展示室入場料常設観覧料に含む[一般600円(480円)・中高生360円(280円)・小学生240円(190円) ( )内は団体料金]開催趣旨 「点と線」は、推理小説作家・松本清張 … シェア. 『家紋』(かもん)は、松本清張の短編小説。『小説新潮』1967年4月号に『十二の紐』第3話として掲載され、1967年12月に短編集『死の枝』収録の1作として、新潮社(新潮文庫)より刊行された。 1990年・2002年にテレビドラマ化されている。. 市原悦子による朗読cdが、2003年に新潮社より発売さ … 松本 清張 5つ星のうち5.0 2. 松本清張は戦後推理小説界に『社会派推理小説ブーム』を巻き起こした推理小説界の巨匠なのです! 今回は巨匠作品紹介シリーズ!松本清張の定番おすすめ作品を紹介していきます٩( ''ω'' )و! 【松本清張】定番おすすめ作品5選! 【ホンシェルジュ】 ミステリーから時代小説まで多彩な名作を生んだ松本清張。名作が多過ぎて、どれを読めばよいか迷ってしまいますが、あえて選んでみました。松本清張の作品のおすすめを10作ご紹介します。 | 大宮克美 【ホンシェルジュ】 純文学出身ながら、社会派推理小説で一躍人気作家となった松本清張。それ以外にも、歴史小説や古代史ミステリー、近現代のノンフィクションなど様々なジャンルで多数の著書を残しました。今回は松本清張のおすすめ本ランキングベスト11を紹介します。 著者「松本清張」の文庫本一覧です。松本清張のおすすめランキング、人気・レビュー数ランキング、新刊情報、Kindleストア等の電子書籍の対応状況をチェック! プロフィール:明治42年(1909)福岡県生まれ。処女作「西郷札」が直木賞候補となり… 松本清張(ま行 日本人作家)の新品・未使用品・中古品なら、ヤフオク!。ヤフオク!は常時約5,000万点以上の商品数を誇る、誰でもかんたんに売り買いが楽しめるサービスです。圧倒的人気オークションに加え、フリマ出品ですぐ売れる、買える商品もたくさん! フサブロー 社会派推理?歴史??ノンフィクション???ブチえもん様々な顔を持ち、700以上の作品を発表した小説家・松本清張。彼の世界を堪能できる7冊を抜粋して紹介します。 短編集若い頃、菊池寛や芥川龍之介の短編小説にに親しんだ清張は、短編 松本清張/原作 ... 41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。 市原悦子による朗読cdが、2003年に新潮社より発売さ … bookfan for LOHACO ストアの商品はLOHACO(ロハコ)で!CD 松本清張 家紋/松本清張 Tポイントが使える、貯まる。LOHACOはアスクル個人向け日用品ショッピングサイトです。 市原悦子による朗読cdが、2003年に新潮社より発売さ … また、実は小説創作にあたってのモデルとなった実話の事件が存在します。 今回は「疑惑」のネタバレあらすじを結末まで簡単にまとめるとともに、モデルとなった「別府三億円事件」についても合わせてまとめてみました。 ネタバレを知りたくない方はご注意下さい。 スポンサーリンク. 36ポイント(1%) 通常配送料無料. 何らかの理由で編集が行えない場合は、Wikitravel:旅人の居酒屋 を参照してください。, 松本清張の『点と線』は時刻表トリックの草分けなどとされることが多い。実際にはそれ以前にもあったようだが、大々的にこの手法が有名になったのはやはりこの作品からのようだ。さてその『点と線』では時刻表トリックが使われているだけでなく、犯人がそれを思いついた理由もほのめかされている。それはこのコラムの左にあるような清張自身の体験とも似ていて、時刻表を見るのが鉄道の時間を調べるためではなく、ただそれを見て様々な駅での光景を思い浮かべることにあるようだ。乗り換え案内サイトの隆盛で時刻表を見ることも少なくなってしまったが、そんな使い方も面白いのかもしれない。もちろん殺人はなしで。, 文芸春秋刊・松本清張全集9『黒の様式』巻末の丸谷才一の解説によると、清張とその父と二代にわたって歴史・地理が好きだったらしい。清張の少年期から父は講談物がネタとはいえ様々な歴史の場面を読み聞かせていたという。また清張が父母を伴って東京に移住した際には、家族の心配をよそに父は一人で東京めぐりをしていたらしい。清張自身も歴史や地理を好み、奈良や京都の古刹あるいは九州の遺跡など何度も訪ねている。推理小説を読んでいると筋の方が重要なのでつい読み流してしまうが、土地の記述もけっこう多く、ウェブで検索をかけると土地の人がそれを引用して思い入れたっぷりに書いているのを時々見つかる。, 松本清張は推理小説・歴史小説・伝奇小説・モデル小説など幅広い執筆をした多作の小説家で、いくつものベストセラーを出し、その時代の話題となった作品も多い。主に昭和初期から中期を背景にしているが、ここ数年でも多数の作品がテレビドラマ化されるなど時代に色あせていない。, 作者自身によると、少年期には旅行がままならず教科書の風景版画を見て様々な土地を心に描いたとのことで、いろいろな作品で特定の地域が重要な舞台となっている。特に作者自身の故郷である北九州と父の故郷である山陰地方また上京後に居住していた東京都杉並付近は複数の作品に登場する。, 作者はリアリティを追求したことでも名高く、そのために綿密な取材を重ね、作品中の記述が実際の風景に合致していることも多い。また作品の中にはわざわざ地図が添えられていることも少なくない。そこで清張作品で有名になった観光地も実際にあるそうだ。この記事では松本清張の作品に登場する舞台をめぐっていく。, この項はそれぞれの作品をその中で舞台となる地名を中心に紹介する。よって著名な作品であっても特定の土地が存在感を持って出てこない作品は紹介していないし、紹介の仕方もストーリーには焦点を当てていない。, 清張は小説家になる前に印刷所や新聞社に勤め広告用の絵を描いていた時期がある。そのためか作品中に各地の風景描写が多く、話の筋を受け止める場となっている。執筆から時を経て全く変貌している場合もあるが、いまでもかかれたように残っているところもある。また色のついたタイトルも多い。一例をあげれば赤・紅・青・蒼・黄・白だが特に多いのは黒だろう。黒は一般人の心の中はもちろん社会や権力の闇を描くのにこの色が使われ、見ても何でもない街角が黒い犯罪の舞台になっている。また画家や芸術家に関する作品も多い。芸術家についてのフィクションに加えて、ノンフィクションがいくつもあり、とうぜん主人公たちはいろいろな場所に訪れる。, 清張は小説家になる前の朝日新聞社員の時代に考古学好きの上司の影響を受けて九州各地の遺跡を回り、戦後すぐのころは箒売りの商売がてら奈良や京都も廻った。考古学に題材を取った作品が多数あるし、考古学者について書いたものもフィクション・ノンフィクション合わせていくつもある。考古学自体にも多数の論文を渉猟して自説を述べるなど深く携わった。出雲・諏訪・高崎・新潟その他各地の遺跡を訪ねている。, 清張は講談を聞かせた父の影響か多数の時代小説も書いている。時代は江戸と明治が目に付くが、戦国時代や古代や昭和初期などの作品も多い。舞台となるのは江戸・東京が多いが、奈良・京都・佐渡・大阪・長崎そのほか多数の土地が扱われている。中でも甲府と諏訪は好みのようでいくつかのフィクションの作品に登場している。, 松本清張の作品では多くの実在の地名が使われているが、架空の地名が使われていることも少なくない。人口が多い場所であれば特に問題ないのかもしれないが、小さな村などで殺人事件が起こったなどという設定は住人に遠慮があるのだろう。例えば『田舎医師』の島根県仁多郡葛城町・『犯罪広告』の南紀の阿夫里町・『家紋』の石川県の柴山潟近くのF村などだ。これらはいずれも実在しないが全くの虚構と言うわけでもなく、ウェブ上には地元の人たちがそこに描かれた情景の特徴に心当たりがあるような記述が見つかったりする。やはりリアリティを増すために実際にはそのまま使えなくても取材はしてあるようだ。, この項では各地の地名に関わる作品や作者について紹介している。作品についてはある程度以上の存在感で登場している土地のみを扱い、名前が出ていても軽いものは載せていない。, 清張の父は山陰出身で幼い清張に故郷のよさを繰り返し聴かせたそうだ。そのためか山陰が舞台になる作品は多く、著名な『砂の器』などは代表例となっている。一家は貧しく父は故郷に帰れなかったようだが、清張自身は小説家となってから父の故郷を訪ね、それがまた作品となっている。コラム外側にある小説の舞台のリストを見渡すと、やはりこの山陰や清張が若いころ過ごした北九州や上京してから住んだ東京都下が多いことがうかがえる。, 清張は子どもの頃に小倉に転居し、途中間をはさみながらも40を過ぎて東京に転居するまで小倉で暮らした。そこで北九州を舞台にした作品は多いし、森鴎外や杉田久女や橋本多佳子など小倉にまつわる人々の話も多い。自伝である『半生の記』では小倉の各地が描写されるし、出世作となった『或る「小倉日記」伝』では主人公の田上耕作が鴎外の旧跡を訪ねて小倉の街を歩き回る。現在では小倉に清張の記念館がある。, 清張は戦争で韓国にいたことを除けば50を過ぎて初めて海外に行った。ヨーロッパから中東にまで足を伸ばし旅行記や作品にしている。キューバに行けばカストロ政権の要人に取材を試みたり、ベトナムに行っては北ベトナムの要人に取材を行った。イラン旅行では古代を訪ね『ペルセポリスから飛鳥へ』が出版され、取材中にはイラン革命にいたる暴動にも遭遇した。その後もインドに取材したり、ヨーロッパ各地に訪れた。, この記事「松本清張の文学を訪ねる」は、この土地を旅したり、あるいは調べたりする際の参考になる可能性はあるものの、まだ書きかけです。加筆や訂正などをして下さるみなさんを求めています。, https://wikitravel.org/wiki/ja/index.php?title=松本清張の文学を訪ねる&oldid=186640, 当サイトの記事に関するテキストは、全て クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0の条件下で使用可能です。画像については使用するものによってライセンスが異なる場合がありますので、詳細については個々の画像に表示されたライセンスの内容をその都度ご確認ください。 当サイトはMH Sub I, LLC dba Internet Brands 社によって所有及び運営維持されており、著作権は全て当社に帰属します(Copyright © 2018 MH Sub I, LLC dba Internet Brands)。. 株式会社ミステリチャンネルのプレスリリース(2020年7月20日 11時00分)コロナ禍で改めて注目を集める作家 松本清張の人気原作を決める特別企画! Amazonで松本 清張の家紋 [新潮CD]。アマゾンならポイント還元本が多数。松本 清張作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また家紋 [新潮CD]もアマゾン配送商品なら通常配送無料。 単行本 ¥3,418 ¥3,418. 日本文学史に多大な影響を与えた作家、松本清張。没後25年以上経つ現在でも人々を魅了してやまず、今なお愛され続けています。この記事では様々なジャンルで千以上の作品を残した松本清張のおすすめ作品をランキング形式で紹介。松本清張作品の選び方についても解説しています。 35ポイント(1%) 明日中11/28 までにお届け. 朗読cd家紋松本清張作市原悦子朗読 価格:2160円(税込、送料無料) このところ、ちょっと眠れないので 図書館から朗読CDを借りてきて聴きながら眠っています。 ちょっと前までは落語を聞いていたのですが、 九州人としてそういう気分でもなく、、、。 Tweet. 第82回 松本清張没後10年特別企画 家紋 : テレビ東京 8/21(水)20:54~23:18(30分拡大) BSジャパン 8/18(日)21:00~23:24(30分拡大) (3ページ目)著者「松本清張」のおすすめランキングです。松本清張のおすすめランキング、人気・レビュー数ランキング、新刊情報、Kindleストア等の電子書籍の対応状況をチェック! プロフィール:明治42年(1909)福岡県生まれ。処女作「西郷… 市原悦子による朗読cdが、2003年に新潮社より発売さ … 松本清張/著 693 円 (税込) 発売日:1974/12/18 ... 死神に捉えられ、破滅の深淵に陥ちてゆく人間たちを描く連作推理小説。 目次 交通事故死亡1名 偽狂人の犯罪 家紋 史疑 年下の男 古本 ペルシアの測天儀 不法建築 入江の記憶 不在宴会 土偶. ミステリー作家として有名な松本清張。松本清張の原作は多く、テレビドラマ化されています。推理小説だけでなく、時代小説も数多く執筆。今回は松本清張のおすすめ作品をご紹介しています。 2016/10/31 松本清張 傑作 ... 家紋. Amazonで清張, 松本の死の枝 (新潮文庫)。アマゾンならポイント還元本が多数。清張, 松本作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また死の枝 (新潮文庫)もアマゾン配送商品なら通常配送無料。 九州、福岡の海岸で発見された男女一組の死体、誰が見ても心中で疑いのない状況であったが、ほんの些細な違和感が、ベテラン刑事を動かし、それが大きな陰謀の解明へと繋がっていく話です。 電報が主流の時代であり、新幹線もまだ開通していなくて、東京~博多間が20時間かかるという時代に、時刻表を利用したアリバイ崩しがメインとなっています。 そして心中事件と汚職事件が絡む社会派ミステリーの謎解きの幕が上がるのです。 警視庁の三原警部補は安田という男に疑いを抱きますが、彼は当時 … ドラマや映画で松本清張の名をご存知の方も多いのではないでしょうか。今回は、翻訳本が出るほど人気の芥川賞作家である松本清張おすすめ作品と、選び方をご紹介。ドラマや映画化されていない中にも、おもしろい作品が多数あります。これを読めば、人気の理由がわかるかも? 松本 清張 5つ星のうち2.8 2. 松本清張(ま行 日本人作家)の新品・未使用品・中古品なら、ヤフオク!。ヤフオク!は常時約5,000万点以上の商品数を誇る、誰でもかんたんに売り買いが楽しめるサービスです。圧倒的人気オークションに加え、フリマ出品ですぐ売れる、買える商品もたくさん! 文芸春秋刊・松本清張全集9『黒の様式』巻末の丸谷才一の解説によると、清張とその父と二代にわたって歴史・地理が好きだったらしい。清張の少年期から父は講談物がネタとはいえ様々な歴史の場面を読み聞かせていたという。 松本清張傑作ミステリー。 新潮社について|会社情報 ... 家紋. 株式会社ミステリチャンネルのプレスリリース(2020年9月1日 11時00分)<アンケート調査>[あなたの好きな松本清張 原作ランキング]結果発表! 【ホンシェルジュ】 ミステリーから時代小説まで多彩な名作を生んだ松本清張。名作が多過ぎて、どれを読めばよいか迷ってしまいますが、あえて選んでみました。松本清張の作品のおすすめを10作ご紹介します。 | 大宮克美 松本清張全集〈50〉火の路Amazon(アマゾン)2,500〜8,238円 火の路〈上巻〉 (1975年)Amazon(アマゾン)300〜5,317円 いち… 通常配送料無料. 松本清張全集 26 小説日本芸譚,火の縄,私説・日本合戦譚 . ポータル 文学『家紋』(かもん)は、松本清張の短編小説。『小説新潮』1967年4月号に『十二の紐』第3話として掲載され、1967年12月に短編集『死の枝』収録の1作として、新潮社(新潮文庫)より刊行された。1990年・2002年にテレビドラマ化されている。 松本清張/原作 、市原悦子/朗読 2,200円 (税込) 発売日:2003/02/25. 『家紋』(かもん)は、松本清張の短編小説。『小説新潮』1967年4月号に『十二の紐』第3話として掲載され、1967年12月に短編集『死の枝』収録の1作として、新潮社(新潮文庫)より刊行された。 1990年・2002年にテレビドラマ化されている。. 『松本清張小説セレクション』全36巻(中央公論社、1994.11~1996.4、阿刀田高編) 1 点と線・火と汐 1995.5.10 『家紋』(かもん)は、松本清張の短編小説。『小説新潮』1967年4月号に『十二の紐』第3話として掲載され、1967年12月に短編集『死の枝』収録の1作として、新潮社(新潮文庫)より刊行された。 1990年・2002年にテレビドラマ化されている。. 小説帝銀事件 新装版 - 松本 清張 - 楽天Koboなら漫画、小説、ビジネス書、ラノベなど電子書籍がスマホ、タブレット、パソコン用無料アプリで今すぐ読める。 疑� 残り1点(入荷予定あり) こちらからもご購入いただけます ¥226 (34点の中古品と新品) 松本清張全集〈54〉西海道談綺3. ミステリーから時代小説まで多彩な名作を生んだ松本清張。名作が多過ぎて、どれを読めばよいか迷ってしまいますが、あえて選んでみました。松本清張の作品のおすすめを10作ご紹介します。, 松本清張は日本の小説家です。1909年、出生地は広島県広島市、または福岡県企球郡板櫃村(現・北九州市小倉区)とされています。生家が貧しかったため、板櫃尋常高等小学校を卒業後、株式会社川北電機企業社(現在のパナソニックエコシステム株式会社のもと)の小倉出張所へ就職。出張所閉鎖のために失職し、松本清張は小倉市の高崎印刷所で石版印刷の見習工を経て、朝日新聞西部本社嘱託となりました。開戦にともない教育召集受け、陸軍で衛生兵を務め、終戦後は朝日新聞西部本社に復職したものの、生活が成り立ちませんでした。松本清張がアルバイトなどで糊口をしのいでいる中で、『週刊朝日』の「百万人の小説」で『西郷札』が三等に入選。この作品は直木賞候補作となっています。これが日本文学史に燦然と輝く作家・松本清張の誕生でした。小説の他にも戦後日本の闇を描いたノンフィクション『日本の黒い霧』が話題を集め、「黒い霧」は流行語にもなりました。松本清張は、家にいるときは着物を好み、執筆にはモンブランの万年筆を使用し、ヘビースモーカーだったとか。好きな菓子はカルカンで、大のコーヒー党。下戸でアルコールは受け付けなかったようです。唯一の趣味はパチンコで、変装して店へ行ってもすぐに気づかれたのだとか。一時カメラを趣味としていた時期もあり、松本清張は一眼レフを下げて取材に出向くこともありました。更に、アンチ巨人にも関わらず、常に巨人の成績を気にしてばかりいたと言われています。, ある新聞社が企画する展覧会の出品資料として、宮崎支局から西郷札とその覚書が送られてきたことから物語がはじまります。西郷札とは「さいごうさつ」と読み、明治十年の西南戦争を前に、西郷隆盛率いる薩軍が発行した紙幣のこと。この軍票から一攫千金を夢見た男の破滅を描いている松本清張の作品です。, 処女作にして既に、のちに松本本人が鋭く喝破することとなる社会への問題提起の視点が存在しています。まだまだ初々しいからこそ、そこが際立ち、フィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなりそうな絶妙なリアリティが、しっかりと描かれているのです。松本清張といえば社会派ミステリーを思い浮かべるひとも多いと思いますが、時代小説での彼を知るきっかけとしていかがでしょうか?, 警視庁の刑事・柚木は、東京目黒で発生した強盗殺人事件の主犯である石井を追い、彼の昔の恋人の横川さだ子が嫁いた九州S市に向かいました。横川家近所の旅館で張り込みを開始した柚木の前で、銀行員の後妻となったさだ子は淡々とした日常生活を過ごすばかりでした……。, 描かれる日常は淡々としていても、視る者と視られる者の緊張感は凄まじいものがあります。このままなにも起こらないのか、犯人の石井が会いに来るのか。さくっと読めてしまう長さですが、特に怖い書き方をしていないのにもかかわらず、ラストへ向かっていく際にはきゅうっと心臓を引き絞られるような痛みすら感じます。激しい起伏がない文体のほうが、展開によっては恐怖を感じるのかもしれません。この作品について、松本清張は、何気なく読んだ新聞記事から着想したと述べています。何度も映像化されるような松本の代表作と言える短編。はじめて読む方はもちろん、何度か読んだ方ももう一度、あの緊張感を味わっていただきたい松本清張の一作です。, 東京駅の13番線プラットフォームで見送りを受けていた機械工具商会を経営する安田辰郎と、料亭・小雪の女中ふたり。彼らは、ちょうど向かいにある15番線プラットフォームに、やはり小雪で働くお時と男性が親し気に夜行特急列車・あさかぜに乗り込む姿を見かけます。その数日後、お時とその男――佐山は香椎海岸で情死体となって発見されました。単なる情死に過ぎないと思われたこの事件にひっかかりを覚え、博多のベテラン刑事・鳥飼重太郎はひとりきりで捜査をはじめ……。, アリバイ崩しのミステリー長編です。松本清張初の長編小説で、ブームを巻き起こすきっかけともなりました。叩き上げのベテラン・鳥飼と警視庁の警部・三原の描き方が良く、彼らの捜査していく姿から目が離せなくなります。謎が重なり、それが解明されたとき、東京駅のプラットホームに立った気分になることでしょう。すっきりと謎があかされるラストシーンにぜひとも感嘆の声を上げてほしい松本清張の一作です。, 九州のある田舎町で、高利貸しをしていた老女の強盗殺人事件が発生。検挙された教師・柳田正夫は、殺害現場で借用証書を取り返したことは認めながらも、殺人に関しては無罪を主張し続けます。しかし、物的証拠は揃っており、充分な動機も認められる不利な状況でした。国選弁護人ではこの状況を覆すことができないと思った柳田の妹・桐子は、高名な弁護士の大塚に兄の弁護を依頼するために上京しました。多忙だった大塚には、高い弁護料を払うのは無理だろうと決めつけられ、拒否されてしまうのでした。やがて、柳田が無実を訴えながらも獄中で非業の死を遂げたことで、桐子は大塚への復讐を決め……。, リーガル・サスペンスに類される松本清張の作品。貧しい兄妹に降りかかった過酷な運命と、金がなければ助けないという弁護士の姿がシビアに描かれています。弁護士はおかしなことは言っていませんから、桐子の彼への復讐は、理不尽といえば理不尽なのに、どうしても読者は桐子に共感せざるを得ない展開になっているのです。復讐のために変貌し、悲劇へ向かっていくヒロインの姿が切なくて、同時に愛しく、ラストにはなんとも言えない苦しさを感じずにはいられません。きっと桐子にとってはハッピーエンドなのでしょうが、どうしてもそうは見えなくて。それでも、桐子の行く末を見届けていただきたい松本清張のおすすめの名作です。, 銀行の支店勤務の地味なOL・原口元子は、その職を利用し、銀行から横領した大金を元手に銀座のクラブママとなります。夜の銀座で、さらなる野望を成就するために元子が狙う次の獲物とは……。まだオンラインがないころの銀行からの横領の手段というのが、裏口座からの搾取でした。裏口座を書き記した黒革の手帖を武器になりあがっていく元子ですが、決して美人ではないんです。美人でないからこそ知恵と策略で這い上がる様子がリアルなのかもしれませんね。, 何度もドラマ化されているものの、正直松本清張の原作を越えたものは一作もありません。それだけ原作の完成度が素晴らしいのです。とにかく元子がいやな女でいて、格好よくて強かで、周囲の人間たちがまさに魑魅魍魎ばかりという感じで、息をもつかせぬ展開をしていきます。辛辣なデッドエンド作品。ラストには思わず、「うわ……」と呟いてしまうと思いますが、元子というキャラクターにはどうしようもなく引っ張られていくことでしょう。ピカレスク・サスペンスの名作、おすすめです!, 保険勧誘員の須村さと子が夫・要吉を殺した罪で逮捕されますが、要吉の乱暴や怠惰な様子が報道されるようになると、世間ではさと子への同情が集まり出しました。婦人評論家・高森たき子は家庭での夫の横暴と家族制度の悪習を批判して、減刑嘆願書も提出し、その結果として、さと子は執行猶予の判決を得るのですが……。, 一件落着からの急転直下の展開が素晴らしい作品です。想像もしない方向へと進んでいく過程がなんとも息苦しく、決着に満足していた高森の鼻をへし折るような辛辣さに、さすが松本清張と思わざるを得ません。短編なので読み終わるのに時間はかかりませんが、本を閉ざした後に残るダメージがなかなか凄まじいです。「女は怖い」と同時に「女って強いな」とも思い知らされます。そしてなによりも完成度が素晴らしいので、ぜひ手に取ってみてくださいね。, 関門海峡に面する門司市の古社・和布刈神社での神事の前夜、神奈川県・相模湖近くの弁天島で、交通関係業界紙編集者・土肥武夫の死体が発見されます。土肥が宿泊した旅館の女中は、女性が同行していたことを証言するのですが……。, あえてこの作品を選んだのは、『点と線』の三原・鳥飼コンビが復活しているからなのです。このふたりの組み合わせはとても魅力的で、さすがの推理力を発揮しています。時系列的には『点と線』の4年後なのだとか。謎の女の存在が事件解決のポイントなのに、どこの誰なのかまったくわからない上に、煙のように消えてしまっていて、より「謎」が増します。オチには思わず「ああ!」となり、眼からウロコが落ちました。当時のミステリーでこれは新鮮だったと思います。松本清張はカメラを趣味としていた時期があり、それが生きている作品でもあります。『点と線』と続けて読むとまた面白さが加わるかもしれません。, お見合い結婚をして、新婚旅行を終えた後に夫が謎の失踪を遂げるところから、物語は始まります。結婚をして間もないので夫のことを何も知らず、手がかりがほとんどありません。そこで妻は、夫の会社仲間や義兄夫婦に過去を訪ね、自ら足を運び捜査を開始するのです。すると、女性問題を起こしたことはないと夫の知り合いはみな口を揃えいうのに、以前夫と繋がりがあったとされる、1人の女性が犯人に浮上するのです。それと同時に今まで夫を可愛がっていた取引先の会社社長夫婦が現れます。一見、捜査に協力してくれる親切な人であり、聡明で気品溢れる社長夫人に妻は憧れさえ抱くのですが、ある秘密を見つけるのです。徐々に、登場人物達の糸が全て絡まり、結末を迎えます。, この作品の文章は非常に読みやすく、ページ数は少なくはないのですが、あっという間に読み終えてしまうかと思います。次々とたくさんの糸が絡まりますが、複雑な表現があまりないので理解しやすいです。近年執筆されている新しいミステリーはどんでん返しが起こるようなものが多いですが、この作品は読み進めていく内に、謎が解き明かされるという少々昔に執筆されているミステリーならではの魅力があります。, 松本清張の代表作『砂の器』の原型とも言われている表題作は、田上耕作という男性が主人です。生まれつき神経障害で麻痺がありましたが、頭脳はむしろ優秀でした。友人から勧められた書物から、森鴎外に興味を持ち、彼が自らの郷土で過ごした三年間を綴った日記を補完したいと思うようになるストーリーです。, 耕作は、数々の文献を漁り、ゆかりある人を取材して、鴎外の足あとを追い続けます。しかし、戦争が始まったことで、取材は困難になり、食糧不足から体調も悪化して、寝たきりになってしまいます。日記の所在、耕作の運命を、時代と共に克明に描いた作品となっているのです。, 本作は、松本清張の人生を色濃く反映した一冊になっています。舞台になったのは、福岡県小倉市。当時、彼が暮らしていた場所です。主人公が探している小倉日記は、森鴎外が小倉で軍医をしていた時代の日記。鴎外に対し、松本は一生涯を通じて興味関心を持ち続けていました。その理由は、長年にわたり数々の研究者たちが議論を重ねているほどです。, そして、これまでは朝日新聞で会社員として働きつつ、兼業作家として小説を執筆していた松本清張が、執筆業に専念することになったきっかけも、この作品でした。芥川賞という大きな賞を得ることになり、彼の名を世により広く知らしめたのです。, 東京国鉄蒲田操車場で推定年齢が50、60歳の身元が不明な男性の遺体が発見されるところから物語は始まります。捜査の手がかりは現場近くのバーで若い男性と被害者が一緒にいて東北弁訛りのカメダという何度も喋っていたことのみです。ここから、先輩と後輩の刑事が若い男が犯人だろうと目星をつけ、捜査を始めます。捜査を続ける中で、殺害された被害者は過去に巡査として働いていたことがわかります。この事実が事件解決へと一気に近づけるのですが、そこには犯人を責めるに責めきれない複雑な殺害理由があったのです。, 1960年代に執筆されている作品なので今との時代背景の違いを感じることができるでしょう。物語の最後にハンセン病の内容が出てきますが、その頃に差別され苦しんでいた人々について、深く考えさせられる部分です。この作品は映画やドラマ化もされていますが、映像化よりも本を読んだ方がひしひしと伝わる部分となっているので映像化されたものを既に見ている方は、細かく執筆されている小説も楽しんで頂ければと思います。, 松本清張を紹介しはじめたらキリがなく、あれもこれも!と思ってしまうのですが、今回はこの10作を選んでみました。まだまだたくさんの名作があるので、また、別の視点でいつか紹介できたらいいなぁと思っています。, ホンシェルジュはamazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。.