【妻の回想で、、作家・国木田独歩がやったこと】 独歩の妻のぶこは、有島武郎の「或る女」のモデルにもなった美女でした。 大恋愛による結婚で、独歩は幸せの絶頂だったでしょうね。 ところがわすが5か月でのぶこは失踪してしまいます。 国府津駅周辺でおすすめの観光スポット296ヶ所をセレクト!おすすめの小田原城や鈴廣かまぼこ博物館などを口コミランキングでご紹介。国府津駅周辺で観光スポットを探すならじゃらんnet。 一冊につき二言しか喋らない「美術のソーサク」回。美しい事件に、より美しい解決をもたらす―美少年探偵団らしい美しい小説! さらに付言すると、この2年の物価の上昇は半端ない。(わたしはこ数年、妻と一緒に買い物をしている。その肌感覚からすると、10%に近いのではないか) 近所の年金生活の奥さん連中の愚痴は尽きる事が … 置土産 国木田独歩餅もちは円形まるきが普通なみなるわざと三角にひねりて客の目を惹ひかんと企たくみしようなれど実は餡あんをつつむに手数てすうのかからぬ工夫不思議にあたりて、三角餅の名いつしかその近在に広まり、この茶店ちゃやの小さいに似合わぬ繁 一 十一月 某日 ... にあり。一個の男、一個の妻、二個の少女麦の肥料を丸めいたり。少年あり、 藁 ( わら ) を積み重ねし間より頭を出して四人の者が余念なく仕事するを余念なくながめいたり。 渡頭 ( わたし ) を渡りて広き野に 出 ( い ) ず。野は麦まきに忙しく女子みな 「グッド!モーニング」 お天気検定 -依田司- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「お天気検定」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 気象予報士・依田司 お天気検定 お天気検定 今日の問題 昨シー... 「円」のローマ字表記、なぜ「YEN」? かつての豊島園には少し心が動いたが、明るい改装が続いてからは行っていない。 スポーツ観戦は秩父宮のラグビーが定番だったけれど、平尾誠二が早逝してから行かなくなった。格闘技はリングスが好きだったけれど、横浜アリーナで前田日明がアレクサンダー・カレリンに強烈なバックド� 国木田独歩 一 今より四年 ... 外面如菩薩 ( げめんにょぼさつ ) 内心 如夜叉 ( にょやしゃ ) などいう文句は耳にたこ のできるほど聞かされまして、なんでも若い女と見たら鬼か 蛇 ( じゃ ) のように思うがよい、親切らしいことを女が言うのは皆な 欺 ( だ ) ますので、うかとその口に 国府津駅周辺でおすすめの観光スポット296ヶ所をセレクト!おすすめの小田原城や鈴廣かまぼこ博物館などを口コミランキングでご紹介。国府津駅周辺で観光スポットを探すならじゃらんnet。 「グッド!モーニング」 ことば検定プラス -林修- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ことば検定プラス」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 林修先生 ことば検定プラス 今日は2016年12月15... 宮城まり子さんはもともと何をしていた? 国木田 独歩(くにきだ どっぽ、1871年 8月30日(明治4年7月15日) - 1908年(明治41年)6月23日)は、日本の小説家、詩人、ジャーナリスト、編集者。 千葉県 銚子生まれ、広島県 広島市、山口県育ち。. 『屋根裏の美少年/西尾維新』の狐人的な【読書メモと感想】。西尾維新さんの「美少年シリーズ」第三作! 『屋根裏の美少年/西尾維新』の狐人的な【読書メモと感想】。西尾維新さんの「美少年シリーズ」第三作! 「木綿のハンカチーフ」ヒットさせた歌手は? 竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著) 外 ( そと ) で、たこのうなり 声 ( ごえ ) がする。 窓 ( まど ) を 開 ( あ ) けると、あかるく 日 ( ひ ) が 射 ( さ ) し 込 ( こ ) む。 「グッド!モーニング」 ニュース検定 -池上彰- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ニュース検定」の解答をリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。   池上彰 ニュース検定 ニュース検定 今日の問題 C.W.ニ... スケトウダラを食べて一番増えると期待されるのは? 趣味で小説を書いています。基本的に、回想シーンは、最初の地点に戻るようにはしていますが、今書いているもので、どうしても回想シーンのまま、章を終わらせたい箇所があります。小説の技法は、ある程度自由と聞きますが、回想シーンが 置土産 国木田独歩餅もちは円形まるきが普通なみなるわざと三角にひねりて客の目を惹ひかんと企たくみしようなれど実は餡あんをつつむに手数てすうのかからぬ工夫不思議にあたりて、三角餅の名いつしかその近在に広まり、この茶店ちゃやの小さいに似合わぬ繁 【1位はNiziU登場のCDTVライブ!ライブ!】TBS最もつぶやかれた番組-王様のブランチ-, 【1位は中村倫也、森七菜主演の恋あた】TBS最もつぶやかれた番組-王様のブランチ-, 40代からのお肌の悩みにおすすめ-ハリ・ツヤ・潤い- スキンケア「HARURA(ハルラ) コンセントレートカプセル」, 【べたべた手汗がすっきり】手汗制汗剤のベストセレクション3選【フレナーラ・テサラン・オドレミン】, 【2020年最新】パンのお店総選挙 岡山・香川の本当に人気のパン店ランキング-岡山・備中エリア-. もし妻 の園子が ... わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著) その 歳 ( とし ) 有名なる 岸田俊子 ( きしだとしこ ) 女史(故中島信行氏夫人)漫遊し 来 ( きた ) りて、三日間わが 郷 ( きょう ) に演説会を開きしに、聴衆雲の如く会場 立錐 ( りっすい ) の地だも 余 ( あま ) さざり� 一冊につき二言しか喋らない「美術のソーサク」回。美しい事件に、より美しい解決をもたらす―美少年探偵団らしい美しい小説! 書紀によれば鏡王の娘で、大海人の妻となり十市皇女を産んだ。 鏡王女との相聞によるものか(或いは鏡王との名の類似か)姉妹説有り。 大海人と別れ中大兄に奔ったとかシャーマンであるとか職業歌人であるとか色々あるが、 れっきとした皇族であり、当初大海人の正室だったと思われる。 国木田独歩. 妻と父の相次ぐ死によって38才の武郎は生涯の転機を迎えた。 ... 国木田独歩「武蔵野」。 ... このような厳しい環境で植物や動物たちがどうやって暑さをさけ、生きるための水を探してきたのだろうか。 「グッド!モーニング」 お天気検定 -依田司- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「お天気検定」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 気象予報士・依田司 お天気検定 お天気検定 今日の... 名伯楽「伯楽」とはそもそも何のこと? さらに付言すると、この2年の物価の上昇は半端ない。(わたしはこ数年、妻と一緒に買い物をしている。その肌感覚からすると、10%に近いのではないか) 近所の年金生活の奥さん連中の愚痴は尽きる事が … 「グッド!モーニング」 ニュース検定 -池上彰- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ニュース検定」の解答をリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。   池上彰 ニュース検定 ニュース検定 今日の問題 「... 横浜の初雪、東京より早いのは? 「グッド!モーニング」 ことば検定プラス -林修- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ことば検定プラス」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 林修先生 ことば検定プラス 今日12月16日は、昭和32(1957)... C.W.ニコルさんが生まれたのは? 国木田独歩 くにきだどっぽ 明治時代の小説家。「武蔵野」「忘れ得ぬ人々」などを書いた。 「ぽ」 [91] たばこ神社 2007/10/24 22:26 ポンピドー 世界中を震撼させたフランス5月革命の頃のフランスの首相。 引退したド・ゴールに代わって大統領となった。 「グッド!モーニング」 お天気検定 -依田司- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「お天気検定」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 気象予報士・依田司 お天気検定 お天気検定 今日の問題 横浜の初雪、... 夢の島 地名の由来は? 「グッド!モーニング」 お天気検定 -依田司- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「お天気検定」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 気象予報士・依田司 お天気検定 お天気検定 今日の問題... 南極にあるものは? けれどもやってみると、けっこう忙しく、目配りも届ききれず、自分が多次元リアル・ヴァーチャルの同時送受の浸透力にしだいに負けてくるのがよくわかった。76歳には過剰だったのかもしれない。まあ、それはともかく、やってのけたのだ。 独歩は、戸籍上は雅治郎の子となっているが、その他の資料から判断して、父は専八であるらしい。1874年、専八はまんと独歩を伴い上京し、東京下谷徒士町脇坂旧藩邸内に一家を構えた。1899年には国元の妻と正式に離婚が成立している。 別れたる妻 に送る手紙 ... 「これじゃ 全然 ( まるで ) 私達が職人のために働いてやっ ているようなものです」お島は 遣切 ( やりきり ) のつかなくなって来た生活の圧迫を感じて来ると、そう言って小野田を責めた。 あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著) それだのに、チホンは、十日ば� 「グッド!モーニング」 ニュース検定 -池上彰- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ニュース検定」の解答をリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。   池上彰 ニュース検定 今日は、2019年11月20日に出... 昨シーズン、東京都心の"初冬日"は? 「グッド!モーニング」 ニュース検定 -池上彰- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ニュース検定」の解答をリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。   池上彰 ニュース検定 ニュース検定 今日の問題 宮城ま... 次のうち、ワサビが育つのに最も適した水温は? 「グッド!モーニング」 ことば検定プラス -林修- 朝の情報番組「グッド!モーニング」で出題される「ことば検定プラス」の答えをリアルタイムにて速報しています。 どなたでも参加でき、ポイントを貯めてプレゼントに応募できます。 林修先生 ことば検定プラス ことば検定プラス 今日の問題 南極にあるも... 中国科学院がつくった世界最大のモノは? 独歩は、戸籍上は雅治郎の子となっているが、その他の資料から判断して、父は専八であるらしい。1874年、専八はまんと独歩を伴い上京し、東京下谷徒士町脇坂旧藩邸内に一家を構えた。1899年には国元の妻と正式に離婚が成立している。 餅もちは円形まるきが普通なみなるわざと三角にひねりて客の目を惹ひかんと企たくみしようなれど実は餡あんをつつむに手数てすうのかからぬ工夫不思議にあたりて、三角餅の名いつしかその近在に広まり、この茶店ちゃやの小さいに似合わぬ繁盛はんじょう、しかし餅ばかりでは上戸じょうごが困るとの若連中わかれんじゅうの勧告すすめもありて、何はなくとも地酒じざけ一杯飲めるようにせしはツイ近ごろの事なりと。戸数こすう五百に足らぬ一筋町の東の外はずれに石橋あり、それを渡れば商家あきんとやでもなく百姓家でもない藁葺わらぶき屋根の左右両側りょうそくに建ち並ぶこと一丁ばかり、そこに八幡宮はちまんぐうありて、その鳥居とりいの前からが片側町かたかわまち、三角餅の茶店ちゃやはこの外れにあるなり。前は青田、青田が尽きて塩浜、堤高くして海面うみづらこそ見えね、間近き沖には大島小島の趣も備わりて、まず眺望ながめには乏しからぬ好地位を占むるがこの店繁盛の一理由なるべし。それに町の出口入り口なれば村の者にも町の者にも、旅の者にも一休息ひとやすみ腰を下おろすに下ろしよく、ちょっと一ぷくが一杯となり、章魚たこの足を肴さかなに一本倒せばそのまま横になりたく、置座おきざの半分遠慮しながら窮屈そうに寝ころんで前後正体なき、ありうちの事ぞかし。永年ながねんの繁盛ゆえ、かいなき茶店ちゃみせながらも利得は積んで山林田畑でんぱたの幾町歩は内々できていそうに思わるれど、ここの主人あるじに一つの癖あり、とかく塩浜に手を出したがり餅でもうけた金を塩の方で失なくすという始末、俳諧の一つもやる風流気ぎはありながら店にすわっていて塩焼く烟けむりの見ゆるだけにすぐもうけの方に思い付くとはよくよくの事と親類縁者も今では意見する者なく、店は女房まかせ、これを助けて働く者はお絹きぬお常つねとて一人ひとりは主人あるじの姪めい、一人は女房の姪、お絹はやせ形がたの年上、お常は丸く肥ふとりて色白く、都ならば看板娘の役なれどこの二人ふたりは衣装なりにも振りにも頓着とんちゃくなく、糯米もちごめを磨とぐことから小豆あずきを煮ること餅を舂つくことまで男のように働き、それで苦情一つ言わずいやな顔一つせず客にはよけいなお世辞の空笑いできぬ代わり愛相あいそよく茶もくんで出す、何を楽しみでかくも働くことかと問われそうで問う人もなく、感心な女とほめられそうで別に評判にも上のぼらず、『いつもご精が出ます』くらいの定きまり文句の挨拶あいさつをかけられ『どういたしまして』と軽く応えてすぐ鼻唄はなうたに移る、昨日きのうも今日きょうもかくのごとく、かくて春去り秋逝ゆくとはさすがにのどかなる田舎いなかなりけり。 茶店のことゆえ夜よに入れば商売なく、冬ならば宵から戸を閉しめてしまうなれど夏はそうもできず、置座おきざを店の向こう側なる田のそばまで出しての夕涼み、お絹お常もこの時ばかりは全くの用なし主人あるじの姪らしく、八時過ぎには何も片づけてしまい九時前には湯を済まして白地しろじの浴衣ゆかたに着かえ団扇うちわを持って置座に出たところやはりどことなく艶なまめかしく年ごろの娘なり。 よそから毎晩のようにこの置座に集まり来る者二、三人はあり、その一人は八幡宮神主の忰せがれ一人は吉次きちじとて油の小売り小まめにかせぎ親もなく女房もない気楽者その他ほかにもちょいちょい顔を出す者あれどまずこの二人を常連と見て可なるべし。二十七年の夏も半ばを過ぎて盆の十七日踊りの晩、お絹と吉次とが何かこそこそ親しげに話して田圃たんぼの方へ隠れたを見たと、さも怪しそうにうわさせし者ありたれど恐らくそれは誤解ならん。なるほど二人は内密話ないしょばなししながら露繁しげき田道をたどりしやも知れねど吉次がこのごろの胸はそれどころにあらず、軍夫ぐんぷとなりてかの地に渡り一かせぎ大きくもうけて帰り、同じ油を売るならば資本もとでをおろして一構えの店を出したき心願、少し偏屈な男ゆえかかる場合に相談相手とするほどの友だちもなく、打ぶちまけて置座会議に上のぼして見るほどの気軽の天稟うまれにもあらず、いろいろ独ひとりで考えた末が日ごろ何かに付けて親切に言うてくれるお絹お常にだけ明かして見ようとまずお絹から初めるつもりにてかくはふるまいしまでなり、うたてや吉次は身の上話を少しばかり愚痴のように語りしのみにてついにその夜は軍夫の一件を打ち明け得ずしてやみぬ。何のことぞとお絹も少しは怪しく思いたれど、さりとて別に気にもとめざりしようなり。 その次の夜よも次の夜も吉次の姿見えず、三日目の夜の十時過ぎて、いつもならば九時前には吉次の出て来るはずなるを、どうした事やらきのうも今日きょうも油さえ売りにあるかぬは、ことによると風邪かぜでも引いたか、明日あすは一つ様子を見に行ってやろうとうわさをすれば影もありありと白昼ひるまのような月の光を浴びてそこに現われ、 『皆さん今晩は』といつになきまじめなる挨拶あいさつ、黙って来て黙って腰をかけあくびの一つもするがこの男の柄なるを、さりとは変なと気づきし者もあり気づかない者もあり、その内にもお絹はすこぶる平気にて、 『吉さんどうかしたの。』 『少し風邪を引いて二日ばかり休みました』と自ら欺き人をごまかすことのできざる性分のくせに嘘うそをつけば、人々疑わず、それはそれはしかしもうさっぱりしたかねとみんなよりいたわられてかえってまごつき、 『ありがとう、もうさっぱりとしました。』 『それは結構だ。時に吉さん女房にょうぼを持つ気はないかね』と、突然だしぬけにおかしな事を言い出されて吉次はあきれ、茶店の主人あるじ幸衛門こうえもんの顔をのぞくようにして見るに戯談じょうだんとも思われぬところあり。 『ヘイ女房ね。』 『女房をサ、何もそんなに感心する事はなかろう、今度のようなちよっとした風邪かぜでも独身者ひとりものならこそ商売あきないもできないが女房がいれば世話もしてもらえる店で商売もできるというものだ、そうじゃアないか』と、もっともなる事を言われて、二十八歳の若者、これが普通なみならば別に赤い顔もせず何分よろしくとまじめで頼まぬまでも笑顔えがおでうけるくらいはありそうなところなれど吉次は浮かぬ顔でよそを向き 『どうして養いましょう今もらって。』 『アハハハハハ麦飯を食わして共稼ともかせぎをすればよかろう、何もごちそうをして天神様のお馬じゃアあるまいし大事に飼って置くこともない。』 『吉さんはきっとおかみさんを大事にするよ』と、女は女だけの鑑定みたてをしてお常正直なるところを言えばお絹も同意し 『そうらしいねエ』と、これもお世辞にあらず。 『イヤこれは驚いた、そんなら早い話がお絹さんお常さんどちらでもよい、吉さんのところへ押しかけるとしたらどんな者だろう』と、神主の忰せがれの若旦那わかだんなと言わるるだけに無遠慮なる言い草、お絹は何と聞きしか 『そんならわたしが押しかけて行こうか、吉きっさんいけないかね。』 『アハハハハハばかを言ってる、ドラ寝るとしよう、皆さんごゆっくり』と、幸衛門の叔父おじさん歳としよりも早く禿はげし頭をなでながら内に入りぬ。 『わたしも帰って戦争の夢でも見るかな』と、罪のない若旦那の起たちかかるを止めるように 『戦争はまだ永く続きそうでございますかな』と吉次が座興ならぬ口ぶり、軽く受けて続くとも続くともほんとの戦争はこれからなりと起たち上がり 『また明日あすの新聞が楽しみだ、これで敗戦まけいくさだと張り合いがないけれど我軍こっちの景気がよいのだから同じ待つにも心持ちが違うよ。』お寝やすみと帰ってしまえば後あとは娘二人と吉次のみ、置座おきざにわかに広うなりぬ。夜はふけ月さえぬれど、そよ吹く風さえなければムッとして蒸し熱き晩なり。吉次は投げるように身を横にして手荒く団扇うちわを使いホッとつく嘆息ためいきを紛らせばお絹 『吉きっさんまだ風邪がさっぱりしないのじゃアないのかね。』 『風邪を引いたというのは嘘うそだよ。』 『オヤ嘘なの、そんならどうしたの。』 『どうもしないのだよ。』 『おかしな人だ人に心配させて』とお絹は笑うて済ますをお常は 『イヤ何か吉さんは案じていなさるようだ。』 『吉さんだって少しは案じ事もあろうよ、案じ事のないものは馬鹿ばかと馬鹿うましかだというから。』 『まだある若旦那』と小さな声で言うお常もその仲間なるべし。 それよりか海に行いこうとお絹の高い声に、店の内にて、もう遅おそいゆえやめよというは叔父なり、 『叔父さんまだ起きていたの、今汐しおがいっぱいだからちょっと浴びて来ます浅いところで。』 『危険あぶない危険あぶない遅いから。』 『吉さんにいっしょに行ってもらいます。』 『そんならいいけれども。』 さアと促されて吉次も仕方なく連れだって行けば、お絹は先に立ち往来を外はずれ田の畔くろをたどり、堤の腰を回めぐるとすぐ海なり。沖はよく和なぎて漣さざなみの皺しわもなく島山の黒き影に囲まれてその寂しずかなるは深山みやまの湖水かとも思わるるばかり、足もとまで月影澄み遠浅とおあさの砂白く水底みなそこに光れり。磯いそ高く曳ひき上げし舟の中にお絹お常は浴衣ゆかたを脱ぎすてて心地ここちよげに水を踏み、ほんに砂粒まで数えらるるようなと、海近く育ちて水に慣れたれば何のこわいこともなく沖の方へずんずんと乳の辺あたりまで出いずるを吉次は見て懐ふところに入れし鼈甲べっこうの櫛くし二板紙に包くるんだままをそっと袂たもとに入れ換えて手早く衣服きものを脱ぎ、そう沖へ出ないがいいと言い言い二人のそばまで行けば 『吉さんごらんよ、そら足の爪つめまで見えるから』とお常が言うに吉次 『もうここらで帰ろうよ。』 『背のとどかないところまで出ないと游およいだ気がしないからわたしはもすこし沖へ出るよ』とお絹はお常を誘うて二人の身体からだ軽かろく浮かびて見る見る十四、五間先へ出いでぬ。 『いい心持ちだ吉さんおいでよ』と呼ぶはお絹なり、吉次は腕を組んで二人の游ぐを見つめたるまま何とも答えず。いつもならばかえって二人に止めらるるほど沖へ出てここまでおいでとからかい半分おもしろう游ぐだけの遠慮ない仲なれど、軍夫を思い立ちてより何事も心に染まず、十七日の晩お絹に話しそこねて後はわれ知らずこの女に気が置かれ相談できず、独ひとりで二日三日商売もやめて考えた末、いよいよ明日あすの朝早く広島へ向けて立つに決めはしたものの餅屋の者にまるっきり黙ってゆく訳にゆかず、今宵こよいこそ幸衛門にもお絹お常にも大略あらまし話して止めても止まらぬ覚悟を見せん、運悪く流れ弾だまに中あたるか病気にでもなるならば帰らぬ旅の見納めと悲しいことまで考えて、せめてもの置土産おきみやげにといろいろ工夫したあげく櫛二枚を買い求め懐ふところにして来たのに、幸衛門から女房をもらえと先方は本気か知らねど自分には戯談じょうだんよりもつまらぬ話を持ち出されてまず言いそこね、せっかくお常から案じ事のあるらしゅう言われたを機会しおに今ぞと思うより早くまたもくだらぬ方に話を外はずされ、櫛を出すどころか、心はいよいよ重うなり、游ぐどころか、つまらないやら情けないやら今游ぐならば手足すくみてそのまま魚の餌えばともなりなん。 『吉きっさんおいでよ』とまたもやお絹呼びぬ。 『わたしは先へ帰るよ』と吉次は早々そうそう陸おかへ上がる後ろよりそんならわたしたちも上がる待っていてと呼びかけられ、待つはずの吉次、敵かたきにでも追われて逃げるような心持ちになり、衣服きものを着るさえあわただしく、お絹お常の首のみ水より現われて白銀しろかねの波をかき分け陸おかへと游ぐをちょっと見やりしのみ、途みちをかえて堤へ上のぼり左右に繁しげる萱かやの間を足ばやに八幡宮の方へと急ぎぬ。老松おいまつ樹たちこめて神々こうごうしき社やしろなれば月影のもるるは拝殿階段きざはしの辺あたりのみ、物すごき木この下闇したやみを潜くぐりて吉次は階段きざはしの下もとに進み、うやうやしく額ぬかづきて祈る意こころに誠をこめ、まず今日が日までの息災を謝し奉り、これよりは知らぬ国に渡りて軍いくさの巷ちまた危うきを犯し、露に伏し雨風に打たるる身の上を守りたまえと祈念し、さてその次にはめでたく帰国するまで幸衛門を初めお絹お常らの身に異変なく来年の夏またあの置座おきざにて夕ゆうべ涼しく団居まどいする中にわれをも加えたまえと祈り終わりてしばしは頭かしらを得上げざりしが、ふと気が付いて懐ふところを探り紙包みのまま櫛二枚を賽銭箱さいせんばこの上に置き、他ほかの人が早く来て拾えばその人にやるばかり彼二人がいつものように朝まだき薄暗き中に参詣さんけいするならば多分拾うてくれそうなものとおぼつかなき事にまで思いをのこしてすごすごと立ち去りけり。 お絹とお常は吉次の去った後あとそこそこに陸おかへ上がり体からだをふきながら 『お常さん、これからちょいと吉さんの宅うちをのぞいて見ようよ、様子が変だからわたしは気になる。』 『明日あす朝早くにおしよ、お詣まいりを済ましてすぐまわって見ようよ。あんまり遅おそくなると叔父さんに悪いから。』 『そうね』とお絹もしいては勧めかね道々二人は肩をすり寄せ小声に節ふしを合わして歌いながら帰りぬ。 *          * *          * 若い者のにわかに消えてなくなる、このごろはその幾人というを知らず大概は軍夫と定きまりおれば、吉次もその一人ぞと怪しむ者なく三角餅の茶店のうわさも七十五日経たたぬ間まに吉次の名さえ消えてなくなりぬ。お絹お常のまめまめしき働きぶり、幸衛門の発句ほっくと塩、神主の忰せがれが新聞の取り次ぎ、別に変わりなく夏過ぎ秋逝ゆきて冬も来にけり。身を切るような風吹きて霙みぞれ降る夜の、まだ宵ながら餅屋ではいつもよりも早く閉しめて、幸衛門は酒一口飲めぬ身の慰藉なぐさみなく堅い男ゆえ炬燵こたつへ潜もぐって寝そべるほどの楽もせず火鉢ひばちを控えて厳然ちゃんと座すわり、煙草たばこを吹かしながらしきりに首をひねるは句を案ずるなりけり。 『猿さるも小簔こみのをほしげなりというのは今夜のような晩だな。』 『そうね』とお絹が応こたえしままだれも対手あいてにせず、叔母おばもお常も針仕事に余念なし。家内やうちひっそりと、八角時計の時を刻む音ばかり外は物すごき風狂えり。 『時に吉さんはどうしてるだろう』と幸衛門が突然だしぬけの大きな声に、 『わたしも今それを思っていたのよ』とお絹は針の手をやめて叔父の方を見れば叔父も心配らしいまじめな顔つき。 『叔父さんあっちは大変寒いところだというじゃアありませんか』とお常は自分の足袋たびの底を刺しながら言いぬ。 『なに吉さんはあの身体からだだもの寒かんにあてられるような事もあるまい』と叔母は針の目を通しながら言えり。 『イヤそうも言えない随分ひどいという事だから』と叔父のいうに随ついてお絹 『大概にして帰って来なさればよいに、いくらお金ができても身体からだを悪くすれば何にもなりゃアしない。』 『ナニあの男の事だからいったんかせぎに出たからにはいくらかまとまった金を握るまでは帰るまい、堅い珍しい男だからどうか死なしたくないものだ。』 『ほんとにね』とお絹は口の中うち、叔母は大きな声で 『大丈夫、それにあの人は大酒を飲むの何のと乱暴はしないし』と受け合い、鬢びんの乱ほつれを、うるさそうにかきあげしその櫛くしは吉次の置土産おきみやげ、あの朝お絹お常の手に入りたるを、お常は神のお授けと喜び上等ゆえ外出行よそゆきにすると用箪笥ようだんすの奥にしまい込み、お絹は叔母に所望しょもうされて与えしなり。 二十八年三月の末お絹が親もとより二日ばかり暇をもろうて帰り来こよとの手紙あり、珍しき事と叔父幸衛門も怪しみたれどともかくも帰って見るがよかろうと三里離れし在所の自宅へお絹は三角餅を土産に久しぶりにて帰りゆきぬ。何なんぞと思えば嫁に行けとの相談なり。継母ままははの腹は言うまでもなく姉のお絹を外に出して自分の子、妹のお松を後あとに据えたき願い、それがあるばかりにお絹と継母ままははとの間おもしろからず理屈をつけて叔父幸衛門にお絹はあずけられかれこれ三年の間お絹のわが家に帰りしは正月一度それも機嫌きげんよくは待遇あしらわれざりしを、何のかのと腹にもない親切を言われ先方さきは田が幾町山がこれほどある、婿はお前も知っているはずと説かれてお絹は何と答えしぞ。その夜七時ごろ町なる某なにがしという旅人宿はたごやの若者三角餅の茶店に来たり、今日これこれの客人見えて幸衛門さんに今からすぐご足労を願いますとのことなり。幸衛門は多分塩の方の客筋ならんと早速さっそくまかり出いでぬ。 次の日奥の一室ひとまにて幸衛門腕こまぬき、茫然ぼうぜんと考えているところへお絹在所より帰り、ただいまと店に入はいればお常はまじめな顔で 『叔父さんが奥で待っていなさるよ、何か話があるって。』 お絹にも話あり、いそいそと中庭から上がれば叔父の顔色ただならず、お絹もあらたまって 『叔父さんただいま、自宅うちからもよろしくと申しました。』 『用事は何であったね、縁談じゃアなかったか。』 『そうでございました、難波なんばへ嫁にゆけというのであります。』 『お前はどうして』と問われてお絹ためらいしが 『叔父さんとよく相談してと生なま返事をして置きました。』 『そうか』と叔父は嘆息ためいきなり。 『叔父さんのご用というのは何。』 『用というのではないがお前驚いてはいけんよ、吉さんはあっちで病死したよ。』 『マあ!』とお絹は蒼あおくなりて涙も出いでず。 『実はわたしも驚いてしまったのだ、昨夜ゆうべ何屋の若者が来て、これこれの客人がすぐ来てくれろというから行って見ると、その人はあっちで吉さんとごく懇意にしていた方で、吉さんが病気を親切に看病してくださったそうな。それで吉さんの死ぬる時吉さんから二百円渡されてこれを三角餅の幸衛門に渡し幸衛門の手からお前に半分やってくれろ、半分は親兄弟の墓を修復しゅふくする費用にしてその世話を頼むとの遺言、わたしは聞いて返事もろくろくできないでただ承知しましたと泣く泣く帰って来ました。』 『マアどうしたらよかろう、かあいそうに』とお絹は泣き伏しぬ。 『それでは遺言どおりこの百円はお前に渡すから確かに受け取っておくれ』と叔父の出す手をお絹は押しやって 『叔父さんわたしは確かに受け取りました吉さんへはわたしからお礼をいいます、どうかそれで吉さんの後あとを立派に弔うてください、あらためてわたしからお頼みしますから。』, 底本:「武蔵野」岩波文庫、岩波書店 1939(昭和14)年2月15日第1刷発行 1972(昭和47)年8月16日第37刷改版発行 2002(平成14)年4月5日第77刷発行 底本の親本:「武蔵野」民友社 1901(明治34)年3月 初出:「太陽」 1900(明治33)年12月 入力:土屋隆 校正:蒋龍 2009年3月28日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。, フィリピンIBM 期間2006年01月〜2014年11月 フィリピンIBMでIT関連業務を8年間勤務   フィリピンIBMから退職を契機に2014年11月15日よりWeb関連フリーランスに転向, 青空文庫のお気に入りを、 自作のホームページで、 好みのデザインにして、 気が向いた時に読んでいる。, つゆのあとさき 永井荷風 その2 松屋呉服店から二、三軒京橋きょうばしの方へ寄ったところに、, 作家別作品リスト:No.38 作家名: 国木田 独歩 作家名読み: くにきだ どっぽ ローマ字表記: Kunikida, Doppo 生年: 1871-08-30 没年: 1908-06-23 人物について: ...【BOOKを読む】, あの時分 国木田独歩 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