幹細胞治療のリスクと課題を徹底解説! 幹細胞治療のリスクと課題を徹底解説! 2020年5月22日; 2020年5月25日; 基礎知識; es細胞, ips細胞; 管理者; この記事の概要. 細胞を培養して自分の臓器に移植すれば、失われた機能が回復できます。 すると今度は免疫力が弱まり、感染症を引き起こしやすいというリスクがでてきます。, 人工臓器も、まだまだ実用化に遠いものが多いのです。 iPS細胞樹立以前から、卵子やES細胞には、体細胞を初期化(リプログラミング)する因子が含まれていることが知られていた。まず、体細胞核移植(somatic cell nuclear transfer, SCNT)の研究において、卵子の細胞質内部に体細胞を移植することによりクローン動物やクローンES細胞の作成が可能である … 投稿日:2016年3月24日 更新日:2018年5月8日, 前回とは少し違って、中学生に説明することを意識した「わかりやすさ」の基準になっています。, そのため、より簡単に理解したい方は、最後の「まとめ」か後半の「iPS細胞の研究成果と実用化」からお読みください<(_ _)>. この細胞を発見した山中伸弥(やまなかしんや)教授は、iPodにならって最初のiを小文字にしたのです。, さて、では簡単に説明すると、多能性幹細胞とは、「身体のすべての細胞に変化できる細胞」という意味です。 しかし、このiPS細胞は、どんなものにでもなれるというのです。 今更人に聞けない?es細胞、 ips細胞、stap細胞の違いと共通点を分かりやすく解説してみました。再生医療の歴史を簡単に追うことによって、社会人ならこのくらいは知っておいた方がいいなと思った程度のことをまとめています。 「iPS細胞」にしかできないことがあるように、「ES細胞」にしかできないこともまたあります, 「胚」の細胞さえあればよいので、iPS細胞で必須だった初期化の過程は必要なくなります, 「拒絶反応」は「HLA(組織適合性抗原)」と呼ばれる免疫のタイプが近ければ、拒絶反応は抑えられます, 自分の細胞を使うので、正確に初期化さえできればDNAは完全に一致することになり、「拒絶反応」が起こる可能性はほぼありません, がんに関連する遺伝子に変異(本来の機能とは異なる情報をもつこと)が生じて、細胞が無限かつ無秩序に増殖すること, 「損なわれた情報」が、がんの原因となる遺伝子だった場合には、細胞が「がん化」するリスクがありました, 4つの初期化遺伝子のなかの「c-Myc(シーミック)」という遺伝子はがんの原因遺伝子として有名, 多くの細胞の作り方はもちろん、安定して分化させる手法もわかっていないケースが多くあります, 「小さい臓器」をつくり稼働させることは可能なので、新生児の移植は10年ほどで実用化される可能性は十分にありえる, 「年数」に関しては学会での発表と論文の発表が前後している可能性があることをあらかじめご了承ください, 、iPS細胞では、ES細胞ほどにはその2点は問題にならず、このことがiPS細胞の大きなメリットである. 今回は『鳥と電気の雑学』として、 1、鳥が【電線に止まっても感電しない理由】は? 2、感電すると【爆発】する? の2つを中心に、”わかりやすく・簡単に” まとめていきます。 目次1 鳥が ... 今回は『動物の雑学』として、 動物は虫歯(むしば)になるの?ならないの? という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。 動物は虫歯になる?ならない?   動物は虫歯 ... 今回は『昆虫の雑学』として、 チョウチョ(蝶々)やガ(蛾)にりんぷん(鱗粉)があるのはなぜ?|役割・意味 という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。 蝶・蛾の鱗粉の役割&意 ... 今回は『木の雑学』として、 木の寿命はどのくらい?(何年生きる?) という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。 木の寿命はどのくらい?|何年生きる?   木の寿命 ... 今回は『哺乳類の雑学』として、 トド・オットセイ・アシカ・セイウチ・アザラシの違いは? という疑問に、”わかりやすく・簡単に” 答えていきます。 トド・オットセイ・アシカ・セイウチ・アザ ... Copyright© 科学情報誌(HOME) , 2020 AllRights Reserved. 「iPS細胞の問題点」を述べる前に、まず「ES細胞(胚性幹細胞)」について説明させてください。 「iPS細胞のことだけ知りたい」という方は次の項目へお進みください、申し訳ないです<(_ _)> なぜ「ES細胞」を説明するのかというと、 です。 「ES細胞はもう古い」とお考えの方が多いようですが、決して「ES細胞」が性能的に大きく劣っているわけではありません。 「iPS細胞」にしかできないことがあるように、「ES細胞」にしかできないこともまたあります。 「iPS細胞」の特徴=利点を明らかにする … 朝日新聞掲載「キーワード」 - iPS細胞の用語解説 - 血液や皮膚の細胞からつくることができる万能細胞。無限に増やせ、体の様々な細胞になれる。人の組織に変えて移植する「再生医療」のほか、これを使って薬の候補を探し出す「創薬」への応用が期待されている。 以上、「iPS細胞の問題点ー ES細胞との違いは?成功事例は?実用化はいつ?」でした! Copyright ©  MEN'S EDGE All rights reserved. 普通の細胞は心臓の細胞であれば心臓にしかなれません。 という人のために簡単に説明したいと思います。, まず「iPS細胞」を一言で説明すると、僅か4つの遺伝子を皮膚細胞(線維芽細胞)に導入することにより、様々な体細胞に分化可能な多能性とほぼ無限の増殖性をもつもののことを「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」といいます。, 「人工多能性幹細胞」は英語では、「induced pluripotent stem cells」といいます。 2012年10月8日、成熟した細胞を多能性を持つ細胞へと初期化できることを発見したとして、山中伸弥教授が共同受賞者ジョン・ガードン卿と共に、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。, この「iPS細胞」とは一体どういうものなんだろう……? 現状と課題 平成20年11月25日 厚生労働省医政局 ... 2007年11月ヒトiPS細胞の樹立発表(S.Yamanaka, J.Thomson) 4 (自己複製能) (分化能) 目的とする分化細胞を大量に製造可能. したがって、臓器の病気になり移植するしかないと診断された場合、このiPS細胞を移植することで、臓器が再生できる可能性が高まってきた、ということなのです。, 移植されると人体は拒絶反応を起こします。 iPS細胞は、血液や皮膚などの細胞に、ES細胞で特に働いている4つの遺伝子を加えて作ります。 更に、一定の条件で培養することで、神経や心臓といった様々な細胞や組織にすることができます。 こうして培養して変化させた細胞を患者に移植し、病気やけがなどで失われた機能の回復を目指すわけです。 一方、ES細胞も代表的な多能性幹細胞の一つで、同様にいろいろな臓器や組織の細胞に分化することが可能です。 大きな違いは、ES細胞はヒトの受精卵を使い、発生初期の胚を破壊して作る点です。 問題 … 掲載品数No.1のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」。お肉やお米など全国の特産品25万品目をご紹介。クレジットカードにも対応。ランキングや寄付上限金シミュレーションがあるから初めての方でも寄付が簡単です。 2017年6月、iPS細胞から育てられた網膜細胞を移植した70代の男性患者に手術が必要な合併症状が現れたという報道がなされました。これは、iPS細胞の臨床研究が行われて以来、初めての手術 … 生物の用語でes細胞とips細胞がありますが、両者の違いを理解していない生徒が多いようです。この2つの細胞の違いを確認しましょう。es細胞とips細胞の違いes細胞もips細胞も、いろいろな細胞に分化する能力を持っています。なので、再生医療 しかしその一方で、何でも可能になるということは精子や卵子も作れるということなので、倫理的な問題も起きてくるわけです。, 現時点での課題としては費用がかかることと、培養に1カ月程度かかるので、事故などで臓器を破壊された急な患者には間に合わないことがあげられます。, しかし、実用化は着実に進み、2014年にはiPS細胞からつくった網膜色素上皮細胞を加齢黄斑変性の患者6人に移植し、治療する臨床研究がなされるまでになりました。, また、iPS細胞よりすごいというので大騒ぎになったのが、STAP細胞です。 再生医療の切り札として注目される、iPS細胞。2012年10月8日、成熟した細胞を多能性を持つ細胞へと初期化できることを発見したとして、山中伸弥教授が共同受賞者ジョン・ガードン卿と共に、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。 テーマは「ips細胞とは わかりやすく簡単に子供向けに解説!es細胞 の違い?」です。 iPS細胞とは自分の一部例えば、毛髪や皮膚から摂取した細胞をiPS細胞に変化させることで色々な臓器を作りだせるというもので、 人工多能性 幹細胞 といわれています。 別名「 万能細胞 」といわれていま … (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 「iPS細胞の問題点」を述べる前に、まず「ES細胞(胚性幹細胞)」について説明させてください。, 「iPS細胞のことだけ知りたい」という方は次の項目へお進みください、申し訳ないです<(_ _)>, 【幹細胞】などの用語がわからない方は、前回の『iPS細胞をわかりやすく!』からお読みください<(_ _)>, 「ES細胞はもう古い」とお考えの方が多いようですが、決して「ES細胞」が性能的に大きく劣っているわけではありません。, 「iPS細胞」にしかできないことがあるように、「ES細胞」にしかできないこともまたあります。, 「iPS細胞」の特徴=利点を明らかにするためにも、さっそく「ES細胞」を説明しましょう。, 前回「受精卵は全能性」と説明しましたが、この「胚」は胎盤以外であれば何にでもなれる「多能性」をもっています。, 「胚」の細胞さえあればよいので、iPS細胞で必須だった初期化の過程は必要なくなります。, 「ES細胞」では、その使われなかった受精卵(正確には少し分裂した初期胚です)を使います。, つまり、そのまま子宮に戻せば、子供になる可能性のある存在をバラバラに分解して使用するのです。, そのため、「ES細胞」から手足や心臓などをつくって移植しても、「体の免疫機能」が働いて「拒絶反応」を示します。, つまり、体は「変なやつ(=移植細胞)が体に入ってきた」と判断して、その「変なやつ」を攻撃してしまうのですね。, ただし、こちらの「拒絶反応」は「HLA(組織適合性抗原)」と呼ばれる免疫のタイプが近ければ、拒絶反応は抑えられます。, よって、「ES細胞」の最大で、かつ避けることのできない問題は「倫理的な問題」となりますね。, 「iPS細胞」では、本人の細胞を初期化して、「ES細胞」と同じような多能性をもつ幹細胞を作り出しています。, 自分の細胞を使うので、正確に初期化さえできればDNAは完全に一致することになり、「拒絶反応」が起こる可能性はほぼありません。, 次に「倫理的問題」ですが、iPS細胞は成長した細胞を使っているだけなので、倫理面でも問題ありません。, しかし、「iPS細胞」から精子や卵子を作るといったマウスの実験も2011年から実施されていて、, ただし一部の例外を除けば、「ES細胞」の問題点は「iPS細胞」には見受けられないと言えますね。, では、最初に述べた「ES細胞にできてiPS細胞にできないこと」なんてあるのでしょうか?, 2016年現在では、かなり「がん化」のリスクは低減しましたが、今なお残る問題の一つです。, 以前の記事の『がん細胞ー 突然変異とアポトーシスが原因?』にて詳しく説明しているのですが、がんになる原因は、, がんに関連する遺伝子に変異(本来の機能とは異なる情報をもつこと)が生じて、細胞が無限かつ無秩序に増殖することです。, 「iPS細胞」の作成方法はまだ確立されたわけではないので、手法的・技術的な問題で遺伝子が変異し、「iPS細胞」自体が「がん化」する可能性があります。, 分化がうまくいかない、つまり、まだ多能性をもった幹細胞が組み込まれることで、異常な増殖を示す場合や、テラトーマといわれる腫瘍になる可能性があります。, 2013年から分化に関する興味深い論文は発表されていますが、分化を確立させる手法は見つかっていません。, まず、(ⅲ)については、当初はレトロウイルスという特殊な特徴をもったウイルスに初期化遺伝子を運ばせていました。, この方法だと、人間の遺伝子のどこにウイルスの遺伝子が入るかわからないので、もともと遺伝子の情報が損なわれてしまう可能性があります。, その「損なわれた情報」が、がんの原因となる遺伝子だった場合には、細胞が「がん化」するリスクがありました。, ただし、現在ではレトロウイルスを使わない初期化方法が多数考案されているので、大きな問題はもうありません。, もし「レトロウイルス」について詳しく知りたい方がおられれば、『ウイルスー レトロウイルスは感染する?』を読んでいただけると助かります。, 4つの初期化遺伝子のなかの「c-Myc(シーミック)」という遺伝子はがんの原因遺伝子として有名です。, 実は c-Mycを除いた3つの遺伝子だけでも細胞を初期化できるうえに、2010年以降の論文から他の遺伝子でも代用できることが分かっています。, 現在でも多くの細胞の作り方はもちろん、安定して分化させる手法もわかっていないケースが多くあります。, しかし、これらはまだ研究段階なので時間が解決してくれる可能性が高いと考えられます。, 最も問題となるのは、正常に動く大人の臓器を作製するのは現代の科学技術では極めて困難だということです。, 実はマウスを使った研究では、2012-3年に肝臓のもとになる細胞を移植して、正常に作動したという研究・論文はあるのですが、, しかし、細胞がどう連携しているのか、立体的にどのように支えあっているのか、イレギュラーにどう対処しているのか…、, など理屈としての概要はある程度わかるのですが、実際に大人の完成品を作り上げるとなるとほとんどお手上げなのが現実です。, この点に関してだけは、生理学や医学、物理学など多方面の飛躍的な進展が必要となり、時間がかかると考えられます。, ただし、最初に述べたように、「小さい臓器」をつくり稼働させることは可能なので、新生児の移植は10年ほどで実用化される可能性は十分にありえる…と私は考えています。, iPS細胞は、期待される存在である一方、10年たった今でも課題は山積みなのが現状です。, 下記以外にも重大な発見は多数あるのですが、今回はとりわけ重要で印象深かった論文、実験を取り上げています。, また、「年数」に関しては学会での発表と論文の発表が前後している可能性があることをあらかじめご了承ください。, ・ 2007年、iPS細胞の初期化にがんの原因遺伝子(c-Myc)が必須ではないことがわかる, ・ 2008年、レトロウイルスを用いない方法で細胞の初期化に成功(プラスミドを使用), ・ 2011年、「マウスの生殖細胞(精子や卵子)」の作製、さらにその細胞を使った「個体」の作製に成功, ・ 2012-3年、「肝臓」に相当する肝芽(かんが:初期の小さな肝臓)の作製に成功, ・ 2014年、iPS細胞を使った「人間の網膜の移植手術」を実施(2016年3月の学会にて、症状が良好であることが報告されている), 現在までのところ、人間への臨床試験はごくわずかですが、2016年度中には「心筋」や「角膜」などの臨床試験が申請される見込みです。, 同時に、安全面・倫理面での問題があらわになってくるはずなので、今後も大きな動向がみられた際には記事を追加していきますね。. 他人のiPS細胞を使う今回の臨床研究は、身近な医療に向けた大きなステップになるだけに、どういった成果を挙げるかが注目されるでしょう。, MEN’S EDGE(メンズエッジ)は、「仕事や恋愛で他人と少しでも“差(エッジ)”をつけたい!」と考えるビジネスマンを全力で応援するメディアです。. 山中伸弥 iPS細胞研究所長が、世界で初めてマウスからiPS細胞を作製してから2016年で10年が過ぎた。この間、再生医療や創薬の分野での応用研究は急速に進み、日本では再生医療の審査を迅速化する法律が制定されるなど実用化に向けた環境も整備されつつある。 研究グループは、2017年前半にも加齢黄斑変性の患者に細胞を移植する手術を行う方向で臨床研究の準備を進めることにしています。 自分の細胞であるiPS細胞によって再生された臓器であれば、拒絶反応の心配もない、というわけですね。, iPS細胞は皮膚の細胞からも作ることができるので、細胞を取り出すのに手術は不要です。 そこで、免疫機能を抑制する薬を投与します。 ・ 胚とは、受精卵が6、7回増えた(分裂した)ときの細胞のことで、胎児になる少し前の細胞, ・ 胚は、胎盤以外であれば何にでもなれる「多能性」をもっているので、iPS細胞とよく似ている, ・ 一方、iPS細胞では、ES細胞ほどにはその2点は問題にならず、このことがiPS細胞の大きなメリットである, 未分化の細胞が組み込まれることで、異常な増殖を示す場合や、テラトーマといわれる腫瘍になる可能性がある, マウスのように小さな臓器を埋め込むケースでは成功があるため、新生児への移植は可能かもしれない. 「STAP」とは「StimulusーTriggered Acquisition of Pluripotency cells (刺激惹起性多能性獲得細胞)」という意味で、細胞を酸性の溶液に入れて刺激を与えることで、様々な組織や臓器細胞に育つということでしたが、論文に不自然な点があり、捏造(ねつぞう)ということで落着したのはご存知の方も多いのではないでしょうか。, さて、「iPS細胞」はどうなっていくのか…。 これを略して、「人工iPS細胞」というのですが、最初のiが小文字でPSが大文字というのが、正しい表記です。, これを見て、アップル製品みたいだなあと思った人は、なかなかいいカンをされています。 iPS細胞は英単語の「induced pluripotent stem cells」より頭文字をとった名称です。 日本語で正式名称を表すと「人工多能性幹細胞」(じんこうたのうせいかんさいぼう)と呼びます。 pluripotentとは科学用語では「多能性」を指す単語です。 あらゆる細胞や組織に分化する可能性を秘めた「stem cells」(幹 … 現在、iPS細胞から、目、神経、心臓、血液、肝臓、膵臓、骨などの細胞を作る試みが行われています。2014年9月には、理化学研究所などのチームが世界で初めて、目の難病「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」の患者にiPS細胞から作った細胞を移植する手術を行いました。