「《ゴルディアス零式》……十三工房が開発した《パテル=マテル》の原型とも言える機体だわ……, こいつは自分の遊び相手だと言わんばかりにレンが《パテル=マテル》を操作して零式に突撃する。, 二つの巨人の衝撃に大気が揺れ、《パテル=マテル》はそのまま突き進み、他の二体とエステル達から零式を引き離して殴り合いを始める。, それを聞かされた一同がまだその精神を立て直せていないが、タイクーンは吠え、ゲシュペンストが動き出す。, 全員を庇い切れないと判断した彼らは、二つの脅威に向かって必殺技を繰り出し、その注意を自分に向けさせる。, 紅い聖獣、タイクーンに一撃を加え広間の端へと移動するユリアとミュラーは共に来たリィンに言葉をかける。, 言い出せなかったことを申し訳なさそうにするリィンにユリアは一言で自分を含めた三人の気を引き締める。, ゲシュペンストにはジンとリシャールが先陣を切り、自分たちと同じように広間の端へと誘導している。, 動揺が納まっていないこともあり、どの戦場に加勢に行くべきなのか迷い浮足立っていた。, そして、《影の皇子》はというとケビン達の前から消え、壁際の一角に造られた壇上で高みの見物を決め込んでいた。, リィンが漏らした言葉にミュラーは冷静に、動揺が抜けない彼らを戦力から外して考える。, 短いやり取りをしてリィンはその場から離れて一直線に《影の皇子》が佇む壇上の階段を駆け上る。, あれから自分の存在を取り戻したリィンにも引けを取らない洗練された一撃に目を見張る。, ケビン・グラハムや君には感謝し切れないよ。私が追い求めた《超人》に私自らがなれるとは思いもよらなかった」, 《八葉一刀流》の技はもちろん、《鬼の力》さえも私のもの。そして――今ではこんなこともできる」, カグツチの焔を乗せた二度目の孤影斬が今度こそ焼き払うが、相殺し切れなかった槍がリィンの腕に数本突き立っていた。, それが放たれるより一瞬早く、リィンの横をアルカディスギアを纏ったオライオンが全力の加速で駆け抜けた。, 魔槍が放たれるよりも速く、オライオンは《影の皇子》に肉薄し、腕と連動した浮遊ユニットを拳と見立てて振り上げ――拳を叩き込まれた。, 《アルカディスギア》の拳を紙一重で避けた《影の皇子》はカウンターでオライオンに《破甲拳》を叩き込み、弾き返した。, 打ち返されて宙を舞うオライオンの体をリィンは反射的に受け止めようとして、その奥で《影の皇子》が嫌らしい笑みを浮かべていることに気が付く。, 迷わずリィンは魔槍の狙いの中心に飛び込み、オライオンの体を左腕で抱え込み、右腕で太刀を振る。, 焔を纏った斬撃が、空間を削り取る様に殺到する魔槍を焼き払うが、数が圧倒的に違い過ぎた。, さらにはオライオンを抱える左側の防御が薄く、リィンの焔から逃れた魔槍は次々にリィンの体に突き立っていく。, 「ハハハ……流石は残りカスとはいえリィン・シュバルツァー。やはり侮ることはできないか」, しかし、それを正しく把握している《影の皇子》は攻め手を一切緩めずに雷を宿した魔槍を放つ。, 覚悟を決め、リィンはせめてオライオンだけはとその身を盾にしようとして、彼女は光り輝いた。, オライオンと合体していた《クラウ=ソラス》が分離すると同時に前に出て障壁を展開する。, 電撃を纏った槍は《クラウ=ソラス》が張った障壁を意図も容易く貫通し、黒い装甲を穿つ。, しかし、無数の矢をその身に受けながらも《クラウ=ソラス》は少しも退かずに千の矢を受け切った。, 顔は半分抉れ、右腕は根元からちぎれ胴体も半ばから失い全身は皹だらけで無事なところは一つもない。, そこにレンのアーツやオーバルギアに乗ったティータ。そしてエステルとヨシュア、ジョゼットが加勢しているが、彼らの攻撃など知らぬと言わんばかりに零式は何度も鋼の拳を《パテル=マテル》に叩き込む。, シェラザードとアガットが戦列に加わっているが、彼らの高い攻撃力を持ってしても効果的なダメージは与えた様子はない。, オリビエとクローゼ、そしてアネラスが加勢し、というよりも突破しようとしているが無謀な突撃を諫めることもあってうまく連携できていない。, ケビンとリースに至っては、煉獄の消耗もあり、また《影の皇子》から受けた傷の手当てに集中して動いていなかった。, 唯一の対抗手段になるであろう《パテル=マテル》の相手の零式には他の二体以上の想念をつぎ込んでいる……, 《煉獄》が《影ノ星杯》に変わったことで、その存在をより明確なものとしてリィンは自分の中に感じている。, 流石に本物を呼び出すことはできないが、あの時と同じように《影》としてこの場に呼び出すことが可能だろう。, 私の目的はリィン・シュバルツァーの核であるお前を取り込み、この存在を現実世界でも確立させることが第一目標なのは変わらないが……, しかし、リィン・シュバルツァーとなることで私はその位階に上り詰めることができたが、同時にそこから先の領域を垣間見ることができた!」, その巨いなる力の欠片を得ることで私は《神》へと至る道の一歩を踏み出すことができるのだっ!」, ワイスマンの影響が強いとはいえ、自分の半身でもある存在の狂信ぶりにリィンは自分の目と耳を疑う。, しかし、いきなり《神》に至るのは難しいのは確かだ。オリジナルとてそれを願っているのだから……, まずは彼の遊戯盤を作り変える必要がある。そのためにも私はこの《影の国》を使ってオリジナルを超えなければならないのだよ」, 「それを知りたくば、私に全てを委ねるがいい。そうすれば私たちは《超帝国人》を超えた存在……, 《影の国》という魔界を統べし皇帝、そう《魔界皇帝リィン・シュバルツァー》となることができるだろうっ!」, しかし、そこに攻撃を仕掛けようとすることもなく仲間たちはその視線を壇上のリィン達に集中させていた。, 君がどのような道を選ぼうとそれは自由だ……しかし、君が意地を張らずに私を受け入れるというのなら、ここにいる君の仲間は無事に解放することを約束しよう……, 余裕の笑みを浮かべて《影の皇子》は一歩退いて、難なくその拳を躱した――はずだった。, 避けたはずの拳は当たったが、何の痛痒も感じさせない無意味な攻撃だった。にも関わらず、全身に力が入らない。, 激昂する《影の皇子》にリィンは凍てついた眼差しを向け、動けなくなっている彼を壇上から蹴り落とす。, そして階段を転がり落ちていく《影の皇子》からリィンは視線を切り、リィンはそれを呼ぶ。, オライオンを抱えたまま、ヴァリマールに乗り込んだリィンは何かを振り払う様に雄叫びを上げてタイクーンに襲い掛かる。, そして騎神を顕現させるついでに持たせた、騎神サイズの魔槍ロアを手にゲシュペンストを一突きし、風穴を開けて壁まで突き飛ばす。, その戦いぶりに、初めて見る《巨いなる騎士》という帝国の伝説の存在だということを忘れて慄く。, エステル達が全力で倒そうとした存在を灰の騎神は二体をまとめて相手に一方的に立ち回っていた。, 零式の巨腕はもちろん、タイクーンの爪も牙、そしてブレスも《灰の騎神》には触れることもできない。, 次の瞬間、胸に風穴を空けたはずのゲシュペンストが背中に翼を展開し、ヴァリマールを強襲した。, それはもう原型のトロイメライではなく、《結社》が改良したドラギオンの姿に変貌していた。, ゲシュペンストと同じように致命傷を受けたはずの体は見ている間に修復されていき、同時に巨人は一回り大きくなって立ち上がり、聖獣は全身に黒いオーラを纏う。, いかに騎神が強力であっても、倒すたびにその存在は強化されていくそいつらを滅することは不可能だっ!」, タイクーンは空中から火球のブレスの雨を降らせ、それを掻い潜ってゲシュペンストがヴァリマールの死角から強襲する。, 追い込まれ、ヴァリマールの傷が増えていくことで《影の皇子》は自分の勝ちを確信する。, 次の瞬間、ヴァリマールを背後から飛んで強襲したゲシュペンストが《パテル=マテル》に捕まり、全身を使って圧し掛かる。, 《影の皇子》が封じ込まれた竜機に目を細めると、エステルを先頭にして一同は《影の皇子》の前に立つ。, 「あの戦いに僕達が介入するだけの力はない。だけど、ワイスマン……あなたはそうじゃない」, エステルの言葉にヨシュア、アネラス、オリビエが続き、さらにその背後の仲間たちが武器を構える。, タイクーンはそれを肩で受け止めると、身体を変質させ、その部分を口にして槍に噛みつく。, いよいよ化物じみてきた存在にリィンが目を見開くと、次の瞬間槍はその口に噛み砕かれた。, 何とか意識を繋ぎ止めるが、零式はすぐに動けないヴァリマールの首を左腕で持ち上げ、いつの間にか右腕に装備されていた杭打機をヴァリマールに向ける。, 全身ゼムリアストーンの合金である騎神の装甲はそれを受け止めるが、その衝撃はリィンを激しく揺さぶった。, へし折れた杭は目の前で修復され、さらに強固なものとなってもう一度ヴァリマールを穿つ。, その度にリィンの悲鳴が聞こえてくるが、エステル達が何もできない自分たちに怒りを燃やす。, 「フフ、無駄だ。ワイスマンの時とは違う。本物の悪魔の魔眼の力に人如きが抗えるわけがない」, 《影の皇子》が言う通り、エステルや他の誰かがどれだけ闘気を練り上げても魔眼の拘束は揺るがない。, 少し動くだけで破片が零れ落ちていく、半分に抉れた顔が痛々しいがそれでもなお起き上がった《クラウ=ソラス》が飛び上がり残った腕で背後から《影の皇子》を殴りつけた。, が、《影の皇子》のことなど忘れて、両腕を無くしても飛び出した《クラウ=ソラス》に向かってアネラスはその傀儡とは違う名前を叫んだ。, 繰り返されるパイルバンカーを受けて、とうとう装甲が砕けたヴァリマールに零式は最後の一撃を見舞おうとした瞬間、横から小さな物体の体当たりを受けて質量差があるにも関わらずよろめいた。, 何度も杭を受けたリィンは朦朧とする意識の中で手を伸ばし、そのヴァリマールは《太刀》を掴んだ。, 《クラウ=ソラス》が変形した《太刀》を手に取ったヴァリマールは吹けば飛ぶような有様にも関わらず立ち上がり、襲い掛かってくるもはや聖獣とは呼べない化物を一閃する。, 更に立ち上がろうとした零式を一刀両断し、《パテル=マテル》が抑えていたゲシュペンストの頭部を突き刺す。, 「これが笑わずにはいられるかっ! 何だこの奇蹟は!? どんな因果が働いている!? 」, 撒き散らされた血はこれまで彼が溜め込んだ悪魔たちとなって巨人に、聖獣に、竜騎に群がりその亡骸を貪り喰う。, 「穢れし聖獣が終末の剣に貫かれ、その血が星杯を充たす刻――《巨イナル黄昏》は始まらん」, 数多の悪魔、そして三体の僕を生贄にし、場に満ちた《黒》い瘴気を纏め上げ、《影の皇子》は《黄昏》に必要なオリジナルの姿を想念で結実させる。. 大ããªãé»æã¨å¹»çè¨ç»ã£ã¦ã®ã¯ããããå°ç²¾ã¨çµç¤¾ãå
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¥ã«ã注æãã ããã ブログを報告する, Ⅲ、終章終わり、クリアしましたー!プレイ時間は105時間。長かった…。しかしあっという間でした。終章はいろいろありすぎて…。とりあえず終章のみでのまとめを。. ãã£ãâ¦ãããããã£ã¨ããéã§ãããçµç« ã¯ããããããããã¦â¦ãã¨ããããçµç« ã®ã¿ã§ã®ã¾ã¨ããã 2017å¹´10æ19æ¥ 06:07 2017å¹´10æ19æ¥ 06:07 ã½ãã ¡ ( ã¯ãã¾ãã®ããã ) ï¼ã¤ãã³ãã¹ã¯ãªããï¼ ã¹ãã¼ãªã¼rpg. ¡iv -the end of saga-ããå¿æ´ä¼ç»ç¬¬7åã¯ãµã©ãã¡ååè
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