ノーベル化学賞に吉野彰・旭化成名誉フェローら3人 リチウムイオン電池開発(2019年10月9日)|biglobeニューススウェーデン王立科学アカデミーは9日、2019年のノーベル化学賞を名城大(名古屋市)教授で旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)ら3人に授与すると発表した。受賞 … 「ノーベル化学賞に吉野彰さん リチウムイオン電池実用化に貢献」(時論公論) 2019年10月09日 (水) 水野 倫之 解説委員 皆様こんにちは!旭化成の研究者である吉野彰さんが、ノーベル化学賞を受賞しました。日本では27人目、化学賞として8人目となりました。授賞理由は「リチウムイオン電池の開発」です!この開発が将来携帯電話やパソコンなどに不可欠になることはもちろんの 吉野 彰(よしの あきら、1948年(昭和23年)1月30日 - )は、電気化学を専門とする日本のエンジニア、研究者。博士(工学)(大阪大学・2005年)、旭化成株式会社名誉フェロー。名城大学大学院理工学研究科教授。携帯電話やパソコンなどに用いられるリチウムイオン二次電池の発明者の一人。2019年10月、ノーベル化学賞受賞が決定し 、2019年12月10日に受賞 。福井謙一の孫弟子に当たる 。 スマートフォンなどにも内蔵されている. 10月9日、リチウムイオン電池の開発に貢献した旭化成名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞。吉野氏が科学に興味を持つきっかけとなった本として挙げた「ロウソクの科学」が増刷されるなど日本国内では盛り上がりを見せているが、一方で今後、日 2019年のノーベル化学賞を旭化成名誉フェローの吉野彰さんが受賞することが決まった。吉野さんは論文博士を取得されるという企業研究者として典型的なキャリアパスを歩んだ。論文博士とは何かを探る。 吉野彰大学院理工学研究科教授の2019年ノーベル化学賞受賞が決定しました。受賞理由は、1985年にリチウムイオン電池を開発したことです。 受賞理由は、1985年にリチウムイオン電池を開発したことです。 初の夫婦対談 吉野彰×吉野久美子 ノーベル賞受賞を伝える電話に、妻は「ええっ、まさか」 吉野 彰 , 吉野 久美子 婦人公論 104(22), 50-53, 2019-11-26 吉野彰氏にノーベル賞授与 環境社会へこれからも挑戦 科学&新技術 2019/12/11 1:43. 吉野彰教授が授賞式後の初授業 大学院生にノーベル賞メダルを披露(2019年12月16日) ノーベルウィーク2019 写真で見る現地レポート; ノーベル賞授賞式に出席した化学賞の吉野彰教授が帰 … 保存 共有 印刷 その他. 2019年10月09日過去27人のノーベル賞受賞者を輩出してきた日本。今年も昨年に続き、栄誉を勝ち取った。自然科学系で他にも候補にリストアップされていた日本のスゴ腕研究者を紹介する。 現在JavaScriptが無効になっています。Yahoo!ニュースのすべての機能を利用するためには、JavaScriptの設定を有効にしてください。JavaScriptの設定を変更する方法はこちら。, 今年は吉野さんではないか…。メディアの予想どおり、旭化成名誉フェローで名城大学教授の吉野彰さんが、2019年のノーベル化学賞を受賞することが決まった。, 受賞内容はリチウムイオン二次電池(リチウムイオン電池)の開発。この記事もリチウムイオン電池搭載の機械で書いており、記事を読む皆さんの多くもスマホやノートパソコンなど、リチウムイオン電池の恩恵にあずかっているだろう。納得当然のノーベル賞だ。, いつものごとく、日本人ノーベル賞受賞者決定のニュースにメディアの報道は過熱している。中でも、京都大学出身であることがクローズアップされている。また京大だ、やっぱりノーベル賞の京大だね…。そんな声が聞こえる。, しかし、私が注目したのが、吉野さんが旭化成入社後に、大阪大学から論文博士号を授与されていることだ。, このたび、本学工学研究科で博士(工学)の学位を2005(平成17)年に取得された吉野 彰 先生が、長年にわたる卓越した研究業績を世界的に評価され、ノーベル化学賞を受賞されましたことは誠におめでたいことであり、お祝いを申し上げます。, 1948年生まれの吉野さんが博士号を取得したのが57歳のとき。論文博士のタイトルは「リチウムイオン二次電池と高出力型蓄電デバイスに関する研究」。学位授与番号は乙第9021号。いわゆる論文博士だ。, 大学は,博士の学位を授与された者と同等以上の学力があると認める者に対し,博士の学位を授与することができるとされており,これにより授与する学位のことをいわゆる「論文博士」と呼んでいる。, 企業や病院に勤めている研究者や医師などが、大学に論文を提出して審査を受ける。審査に合格すれば博士号が授与される。大学院博士課程に入学し研究することで取得できる、いわゆる課程博士とは異なる。, かくいう私も論文博士だ。神戸大学医学部に学士編入後、研究と学業を両立させて論文を作成した。ただ私の場合、論文博士ではあるが、大学で研究しているので、諸外国にある博士号と医師免許を取得できるMD-PhDコースを模したものだった。, 課程博士と論文博士は区別される。博士号の番号に甲とつくのが課程博士、乙とつくのが論文博士だ。吉野さんは乙第9021号なので論文博士と分かる。, 工学部などでは、大学院修士課程修了後に民間企業に入社するのが一般的で、博士課程に進学する学生は多くなかった。, 企業で研究部門に配属され、研究開発を行う。研究がまとまれば共同研究などで関係がある大学に論文博士を申請する。吉野さんのように、企業人生の集大成のような形で論文博士を取得する人もいる。, 社員は早くから給料をもらい研究開発に取り組める。企業も事情の分かった社員が博士号を取得できるので都合がよい。このようにある種のウインウインの関係があったのだ。, ところが、吉野さんが博士号を取得した2005年、文部科学省の中央教育審議会(中教審)は論文博士が望ましくないという旨の答申を公表する。, 論文博士の在り方の検討に当たっては,相当の研究経験を有している社会人等に対し,その求めに応じて大学院が研究指導を行う仕組みの充実などを併せて検討することが適当である。, また、企業が社員を論文博士にしてしまうため、課程博士を採用したがらず、課程博士号取得者の就職難という問題を引き起こしているという指摘もある。, 一方,この仕組みにより,大学以外の場で自立して研究活動等を行うに足る研究能力とその基礎となる豊かな学識を培い,博士の学位を授与された者と同等以上の学力があると認められる者に対して博士の学位を授与することは,生涯学習体系への移行を図るという観点などから一定の意義があるとも考えられる。また,博士学位授与数に占める論文博士の割合は減少傾向にあるものの,他方で,企業,公的研究機関の研究所等で相当の研究経験を積み,その研究成果を基に,博士の学位を取得したいと希望する者もいまだ多いことや,論文博士と課程博士が並存してきた経緯を考慮することも必要である。, この答申公表から14年が経過したが、今も論文博士号の授与は多くの大学で行われている。, 課程博士と論文博士号取得者と比較した場合、課程博士の出身者の発明生産性は年間で35%程度、ライフサイクル全体では38%程度高いという結果が示された。ただし、この差は統計的に有意ではなく、論文博士と課程博士では同程度の生産性を持つといえる。, 課程博士と論文博士に生産性の違いはないという。この成果を踏まえ、大西氏は以下のように述べる。, 論文博士については、「企業から寄付を受けた大学が、その見返りに企業内の研究者に博士号を与えているだけでないか」といった見方があり、その増加を抑えて課程博士の育成に力を入れるべきだとの声も出ていますが、本研究から得られた知見から考えれば、論文博士を政策的に減らすことは合理的ではありません。, とはいえ、企業も吉野さんがやられたような、ノーベル賞に値する長期的研究を行う余裕がなくなりつつある。, 研究→開発→生産→販売のリニアモデルが通用せず、自前で研究開発を行うことが難しくなっているのも理由と言える。, 今後吉野さんや島津製作所の田中耕一さんのような、大学院博士課程を経験しない企業研究者のノーベル賞受賞は減っていく可能性がある。, 論文博士がどうなるかは、課程博士号取得者のキャリアや今後の日本の研究開発の在り方も関わる大きな問題だと言えるだろう。, 1971年横浜生まれ。元理科少年。神奈川県立柏陽高校出身。東京大学理学部生物学科動物学専攻卒業後、大学院博士課程まで進学したが、研究者としての将来に不安を感じ、一念発起し神戸大学医学部に学士編入学。卒業後病理医になる。一般社団法人科学・政策と社会研究室(カセイケン)代表理事。フリーランスの病理医として働くと同時に、若手研究者のキャリア問題や、医療のあり方を考える活動を行っている。「博士漂流時代」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)にて科学ジャーナリスト賞2011受賞。近著は「医者ムラの真実」(ディスカヴァー)、「嘘と絶望の生命科学」(文春新書)ほか。, ※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。, 学位は,大学における教育の課程の修了に係る知識・能力の証明として大学が授与するものという原則が国際的にも定着していること, 国際的な大学間の競争と協働が進展し,学生や教員の交流や大学間の連携など,国際的な規模での活動が活発化していく中にあって,今後,制度面を含め我が国の学位の国際的な通用性,信頼性を確保していくことが極めて重要となってきていること, 2020年の高校野球を回顧する(3) もし、交流試合がトーナメントだったら(楊順行), ブラジル・サンパウロの消費者保護当局、iPhone新製品に充電器同梱の義務付けを要求(佐藤仁), 天才・藤井聡太二冠(現在18歳)は史上最年少(21歳7か月未満)で九段に昇段できるか?(松本博文), おそらくEUとイギリスの妥結は間近? 新聞の論調の変化:ブレグジット(今井佐緒里), TikTokで人生変わった令和世代 vol.2 〜Tani Yuuki、うじたまい、まつり、sui〜(ふくりゅう), 女芸人No1決定戦「THE W」 優勝した吉住は何が際立っていたのか その詳細を見る(堀井憲一郎), 同じ球団で「連続10年以上の監督」は北海道日本ハムの栗山英樹が9人目。9年目に負け越して続投は…(宇根夏樹), 12月としては2017年以来の大雪か 日本海寒帯気団収束帯とメソ低気圧が重なるパターン, YouTuberで食べていくには,最低1万人以上の登録ユーザーが必要だ!しかし、本当に重要なのは…, 12月16日の関連記事スクラップ/パソナ・就職難の若者1000人採用/退職者を再雇用, 労働党第8回大会の「戦略路線」と「対南政策」の展望 「国家安保戦略研究所」報告書, Research Digest (DPワンポイント解説) 企業内研究者のライフサイクル発明生産性. 日本学士院(井村裕夫院長)は14日、2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰・旭化成名誉フェロー(72)=写真=ら10人を新会員に選定した。 2005年 – 論文博士にて大阪大学で博士(工学)の学位取得[7]。 2005年 – 旭化成(株)吉野研究室 室長。 2017年 – 名城大学大学院理工学研究科 教授。 2019年 – ノーベル化学賞を受賞 ノーベル賞を受賞することに至りました。 吉野彰さんが結婚した妻(嫁)や子供、さらに経歴や. 【単独インタビュー】ノーベル賞の吉野さん「若手は35歳をめどにライフワークの研究を始めよう」 (2020年09月30日公開) リチウムイオン電池開発 スウェーデン王立科学アカデミーは9日、今年のノーベル化学賞を、リチウムイオン電池を開発した吉野彰さん(71歳)とアメリカの2人の教授に贈ると発表しました。 吉野彰のノーベル化学賞を受賞した研究内容はざっくり言ってしまえば、 リチウムイオン電池の実用化への歩みを進めたこと にあります。 1980年代には携帯電話やラップトップpcが開発さ … 吉野彰教授が授賞式後の初授業 大学院生にノーベル賞メダルを披露(2019年12月16日) ノーベルウィーク2019 写真で見る現地レポート; ノーベル賞授賞式に出席した化学賞の吉野彰教授が帰 … 旭化成の名誉フェローである吉野彰(よしのあきら)さんがノーベル賞を受賞しました。日本人としては27人目の受賞、昨年に続き日本人のノーベル賞受賞2年連続ということで素晴らしいですよね。おめでとうございます。今回の吉野彰さんがノーベル賞受賞した 朝日小学生新聞 2019年10月11日付け. 吉野 彰(よしの あきら、1948年(昭和23年)1月30日 - )は、電気化学を専門とする日本のエンジニア、研究者。 博士(工学)(大阪大学・2005年)、旭化成株式会社名誉フェロー。 名城大学大学院理工学研究科教授。 携帯電話やパソコンなどに用いられるリチウムイオン二次電池の発明者の一人。 日本学士院(井村裕夫院長)は14日、2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰・旭化成名誉フェロー(72)ら10人を新会員に選定した。会員は学術上功績が顕著な科…(2020年12月14日 … ノーベル化学賞受賞者・吉野彰、出版界に『ロウソクの科学』ブームを起こすきっかけを作った著者がその魅力を語りつくす。『別冊NHK100分de名著 読書の学校 吉野彰 ロウソクの科学』 … 皆様こんにちは!旭化成の研究者である吉野彰さんが、ノーベル化学賞を受賞しました。日本では27人目、化学賞として8人目となりました。授賞理由は「リチウムイオン電池の開発」です!この開発が将来携帯電話やパソコンなどに不可欠になることはもちろんの 掲載記事の無断転載を禁じます。発行:株式会社日刊工業新聞社Copyright 2019 NIKKAN KOGYO SHIMBUN, LTD. ノーベル賞週間迫る!日本人3年連続なるか?有力候補者と研究成果をご紹介 (2020年09月29日公開), 【単独インタビュー】ノーベル賞の吉野さん「若手は35歳をめどにライフワークの研究を始めよう」 (2020年09月30日公開), 英社のノーベル賞予想、今年はがん研究会・中村氏と東大・藤田氏に! (2020年09月24日公開), 【インタビュー】ノーベル賞受賞決定!ゲノム編集の今後と日本企業への期待 (2020年10月08日公開), 【単独インタビュー】ノーベル賞の吉野さん「若手は35歳をめどにライフワークの研究を始めよう」. 吉野彰先生. 大掃除で見つけた論文がノーベル賞に 吉野氏、リチウムイオン電池開発 毎日新聞 2019年10月9日 20時09分(最終更新 10月10日 00時09分) 充電して繰り返し使えるリチウムイオン電池を開発したのが、2019年のノーベル化学賞に決まった旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)らだ。 本誌独占! 【インタビュー】ノーベル賞受賞決定!ゲノム編集の今後と日本企業への期待 (2020年10月08日公開), 新潟生まれ、アルビレックスを応援。田中達也、五十嵐圭が好き。入社は02年。大阪で勤務、西さんと同じ四天王寺・夕陽丘に住む。07年から東京。CSR・環境を取材。「SDGs経営 社会課題解決が企業を成長させる」「エコ・リーディングカンパニー 東芝の挑戦」を執筆。eco検定、環境プランナーベーシック合格。環境ジャーナリストの会理事、日本環境協会理事(19年現在), 2014年に入社。科学技術部で防災・環境分野などを担当後、16年から第一産業部で情報通信業界を中心に取材。18年4月からニュースイッチ編集長。新聞の枠を飛び出したウェブメディアだからできるコンテンツ作りに邁進中。建築学科卒で住宅や建築が好き。自宅は中古マンションを買ってフルリノベーションした。生きている間にあと2回くらいはリノベを経験したいと考えている。趣味は生まれ育った千葉が本拠地のジェフ千葉を応援すること。, 1964年生まれ。理学部化学科(お茶の水女子大)、工学系修士(東京工業大)のリケジョのち科学技術記者(企業担当も少々)。04年の国立大学法人化を機に創設された「大学・産学連携担当」にハマって抜けなくなる。産学官連携をテーマに社会人入学をして博士号(学術、東京農工大)。取材先にも読者にもすり寄らない記者特性“どっちつかず”から、「産と学」「科技と大学」をフラフラする。文部科学省記者クラブ常駐。東工大、電気通信大などで非常勤講師。著書は「研究費が増やせるメディア活用術」「理系のための就活ガイド」。. ノーベル賞受賞おめでとうございます。 先生のprominentなご業績に最大の敬意を表します。 ESICB一同,先生のご受賞を誇りに感じております。 心よりお祝い申し上げます。 ESICB https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20191010-00146107 吉野彰(旭化成)はリチウムイオン電池でノーベル賞受賞! 吉野彰さん ノーベル賞. こちらは、【単独インタビュー】ノーベル賞の吉野さん「若手は35歳をめどにライフワークの研究を始めよう」のページです。日刊工業新聞社のニュースをはじめとするコンテンツを、もっと新鮮に、親しみやすくお届けするサイトです。 出身高校や大学についても調べてみました! スポンサードリンク. 「ノーベル化学賞に吉野彰さん リチウムイオン電池実用化に貢献」(時論公論) 2019年10月09日 (水) 水野 倫之 解説委員 吉野彰氏のノーベル賞の内容や財団のコメントは? 名前:吉野 彰(よしの あきら) 生年月日:1948年1月30日(2019年10月時点で71歳) 出身:大阪府・吹田(すいた)市. 繰り返し充電できるリチウムイオン二次電池の発明者の一人であり 2019年のノーベル化学賞を受賞した 「吉野彰」氏に注目が集まっています。 日本人で27人目の ノーベル賞受賞者となった吉野氏ですが、 いったい、どのような人 … 吉野 彰, 加藤 雅治 , 野澤 哲生 電池ではなく、理系でさえなくてもよいのです。今は、地球環境問題という絶好のニーズがあります。パーフェクトの答えを出せば間違いなくノーベル賞です。 英社のノーベル賞予想、今年はがん研究会・中村氏と東大・藤田氏に! (2020年09月24日公開) こちらは、【単独インタビュー】ノーベル賞の吉野さん「若手は35歳をめどにライフワークの研究を始めよう」のページです。日刊工業新聞社のニュースをはじめとするコンテンツを、もっと新鮮に、親しみやすくお届けするサイトです。 2020年ノーベル賞の発表を来月に控え、今年も国内研究者の受賞に期待が高まる。一方、日本の論文発表数は減少傾向で若手研究者の長期的な研究の難しさも指摘され、将来にわたり世界で評価される研究成果が続くには課題も多い。第一線の研究者は日本の研究環境をどうみているのか。リチウムイオン電池の開発者で、19年にノーベル化学賞を受賞した旭化成の吉野彰名誉フェローに現状と展望を聞いた。, 「企業論文の投稿が大学以上に減っており、産業界にも責任がある。研究成果を役立てるための製品も企業が考えるべきことだ。大学は役に立つか無関係に真理を探究することと産業界に提案できる芽を育てる二つの役目がある。現在は全ての研究者が真ん中をうろうろしていてまず成果が出ない。真理を探究する分野の研究者は役に立つかという点を考えなくてよい。両輪体制の徹底が研究力向上のカギだ」, 「もし電池メーカーに勤務していたらできていないだろう。旭化成という素材メーカーだからこそ節目でさまざまな材料を集められた。世の中にあるものの組み合わせだけでは独創的にならない。社内だからこそ開発中の材料の情報が手に入り、欲しい材料を形にもできた。また、今の大規模市場を想像できていたわけではないが予兆はあった。発想を形にできる環境とニーズの想定、二つがそろったことが重要だ」, 「私は『実るほど頭を垂れる稲穂かな』という言葉が好きだが、実るまで頭を垂れてはいけないという意味もあると考える。若い人は反対を押し切ってでもやり遂げる気概が必要だ。35歳をめどにライフワークとする研究を始めるのがよい。30代は経験を積み一定の権限も持てるようになり、挑戦する若さもある。私自身も33歳でリチウムイオン電池の研究を始めた」, 「若手が自由に研究テーマを設定できる環境も重要だ。そのためには大勢のうち1人でも成果が当たればよいと割り切ることも必要となる。今年、文部科学省が自由で挑戦的な研究の支援のため新設した『創発的研究支援事業』は期間が7―10年間の長期という点が評価できる。従来、短期間での成果を求められることが多かった若手研究者にとって、安心して長期間取り組めることは重要だ」, 世界的な研究成果を産むには研究者自身の柔軟な発想と萎縮せずアイデアを実行できる環境が必要だ。歴代のノーベル賞受賞者ら多くの研究者が若手の研究環境改善を訴え続け、国の施策も増え社会の理解も進んできた。吉野氏のいう「実る前に頭を垂れない」研究者が生まれる土壌を作れるか、日本の研究力の再向上へ期待がかかる。(安藤光恵), ノーベル賞週間迫る!日本人3年連続なるか?有力候補者と研究成果をご紹介 (2020年09月29日公開) スウェーデン王立科学アカデミー ノーベル化学賞: 主要論文 「炭素材料が電池負極になるまで」 TANSO (1999) No.186 45-49 吉野彰 「リチウムイオン二次電池の開発と最近の技術動向」 日本化学会誌 (2000) No.8, 523-534 吉野彰, 大塚健司, 中島孝之, 小山章, 中條聡 “Development of Lithium Ion … リチウムイオン電池の開発者で、19年にノーベル化学賞を受賞した旭化成の吉野彰名誉フェローに現状と展望を聞いた。 2020.9.24 05:00 日本学士院(井村裕夫院長)は14日、2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰・旭化成名誉フェロー(72)=写真=ら10人を新会員に選定した。 吉野彰さんの業績は、大学卒業後に旭化成に入社してから企業研究者として新製品開発の研究一筋に取り組み、ノーベル賞の栄冠を勝ち取ったもので「21世紀型の受賞者」と言えよう。